思いきり 手を伸ばし

　　　　　　　　　　　　　　　思いきり
　　　　　　　　　　　　　　　手を伸ばし
　　　　　　　　　　　　　　　おいしい空気
　　　　　　　　　　　　　　　いっぱい　吸ったら




　　　　　　　　　　　　　　　こんなに
　　　　　　　　　　　　　　　綺麗になれる？
　　　　　　　　　　　　　　　無垢な白は
　　　　　　　　　　　　　　　青空に映え




　　　　　　　　　　　　　　　いっせいに
　　　　　　　　　　　　　　　噴出した
　　　　　　　　　　　　　　　新しい緑にを背に
　　　　　　　　　　　　　　　輝きを増し




　　　　　　　　　　　　　　　あとは・・
　　　　　　　　　　　　　　　いったい何がいる？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（ハクモクレン）

歩く・・・

　　　　　　　　　　　　　　　歩く・・
　　　　　　　　　　　　　　　一人歩く




　　　　　　　　　　　　　　　歩く・・
　　　　　　　　　　　　　　　静かに
　　　　　　　　　　　　　　　足音を忍ばせて




　　　　　　　　　　　　　　　木々の
　　　　　　　　　　　　　　　芽吹きの声が・・




　　　　　　　　　　　　　　　太陽の光りをあびる
　　　　　　　　　　　　　　　花たちの息遣いが・・




　　　　　　　　　　　　　　　見知らぬところでの
　　　　　　　　　　　　　　　緊張をほぐす




　　　　　　　　　　　　　　　いつの間にか
　　　　　　　　　　　　　　　こころ満たされて
　　　　　　　　　　　　　　　むかし会った
　　　　　　　　　　　　　　　春を写す

桜日和

　　　　　　　　　　　　　　　桜・さくら・サクラ
　　　　　　　　　　　　　　　どれが一番似合うのだろう・・・




　　　　　　　　　　　　　　　などと考えながら
　　　　　　　　　　　　　　　満開のサクラの下を歩く




　　　　　　　　　　　　　　　薄いピンク色には
　　　　　　　　　　　　　　　さくらが似合う




　　　　　　　　　　　　　　　そんなことを考えながら
　　　　　　　　　　　　　　　ふと・・・




　　　　　　　　　　　　　　　むかし・・
　　　　　　　　　　　　　　　さくらの花の色は
　　　　　　　　　　　　　　　「さくら」が似合うほど
　　　　　　　　　　　　　　　ピンクだったと




　　　　　　　　　　　　　　　すっかり白くなった
　　　　　　　　　　　　　　　さくらを見て




　　　　　　　　　　　　　　　年をとったねえ・・さくら！
　　　　　　　　　　　　　　　もう一度薄ピンクになってよ・・




　　　　　　　　　　　　　　　年をとったのは私？
　　　　　　　　　　　　　　　さくらは変わっていないのかなぁ・・

　　　　　　　　　　　　　　　あした
　　　　　　　　　　　　　　　舞い落ちる花びらに
　　　　　　　　　　　　　　　聞いてみようか

スパイシー・レッド

　　　　　　　　　　　　　　　春
　　　　　　　　　　　　　　　緑が放つ空気が




　　　　　　　　　　　　　　　赤
　　　　　　　　　　　　　　　鮮やかに




　　　　　　　　　　　　　　　空の
　　　　　　　　　　　　　　　水色にも
　　　　　　　　　　　　　　　また
　　　　　　　　　　　　　　　深い緑にも




　　　　　　　　　　　　　　　これから来る
　　　　　　　　　　　　　　　季節を
　　　　　　　　　　　　　　　待つこころにも・・・




　　　　　　　　　　　　　　　似合う気がして




　　　　　　　　　　　　　　　ピリリと
　　　　　　　　　　　　　　　スパイシーな赤
　　　　　　　　　　　　　　　春の風景に
　　　　　　　　　　　　　　　色を差す

やさしく春の色に・・

　　　　　　　　　　　　　　　あたりは
　　　　　　　　　　　　　　　春の色に変わる




　　　　　　　　　　　　　　　春風に乗って
　　　　　　　　　　　　　　　優しい香りが・・




　　　　　　　　　　　　　　　風を追いかけて
　　　　　　　　　　　　　　　振り向くと
　　　　　　　　　　　　　　　枯れた花は
　　　　　　　　　　　　　　　やさしい春の色に




　　　　　　　　　　　　　　　甘い色の
　　　　　　　　　　　　　　　春の花のように・・

光の色

　　　　　　　　　　　　　　　一段と
　　　　　　　　　　　　　　　強さの増した
　　　　　　　　　　　　　　　光の中で




　　　　　　　　　　　　　　　枯れた花は
　　　　　　　　　　　　　　　今にもとけそうに・・




　　　　　　　　　　　　　　　春は色
　　　　　　　　　　　　　　　花は色
　　　　　　　　　　　　　　　と思えども・・




　　　　　　　　　　　　　　　ステンドグラスのように
　　　　　　　　　　　　　　　光の色を
　　　　　　　　　　　　　　　放つのもいい




　　　　　　　　　　　　　　　枯れても春

そよ風に乗って

　　　　　　　　　　　　　　　そよ風が
　　　　　　　　　　　　　　　一番似合うのは
　　　　　　　　　　　　　　　優しい花びらの
　　　　　　　　　　　　　　　白い花




　　　　　　　　　　　　　　　青空が
　　　　　　　　　　　　　　　一番似合うのも
　　　　　　　　　　　　　　　穢れのない
　　　　　　　　　　　　　　　白い花




　　　　　　　　　　　　　　　風に乗って
　　　　　　　　　　　　　　　春に来た
　　　　　　　　　　　　　　　白い花びらは




　　　　　　　　　　　　　　　風に乗って
　　　　　　　　　　　　　　　消えていく




　　　　　　　　　　　　　　　またくる　
　　　　　　　　　　　　　　　そよ風は




　　　　　　　　　　　　　　　白い花の
　　　　　　　　　　　　　　　思い出だけを
　　　　　　　　　　　　　　　抱いて
　　　　　　　　　　　　　　　通り過ぎる

コブシの白い花

　　　　　　　　　　　　　　　桜の咲くころ
　　　　　　　　　　　　　　　白い花を
　　　　　　　　　　　　　　　咲かせていたコブシが




　　　　　　　　　　　　　　　いつの間にか
　　　　　　　　　　　　　　　桜の季節より
　　　　　　　　　　　　　　　ずっと早く咲くようになり




　　　　　　　　　　　　　　　桜と共に
　　　　　　　　　　　　　　　咲いていた頃より
　　　　　　　　　　　　　　　寂しそうにも見え




　　　　　　　　　　　　　　　華やかにも見え




　　　　　　　　　　　　　　　去年のコブシ論争の
　　　　　　　　　　　　　　　あのコブシは
　　　　　　　　　　　　　　　しっかりと
　　　　　　　　　　　　　　　小さな緑の葉と
　　　　　　　　　　　　　　　満開のときを迎えていた

お洒落道・散歩道

　　　　　　　　　　　　　　　お洒落なお店の
　　　　　　　　　　　　　　　真ん中を歩く

　　　　　　　　　　　　　　　お洒落道




　　　　　　　　　　　　　　　赤と白の縞々が
　　　　　　　　　　　　　　　話題の吉祥寺




　　　　　　　　　　　　　　　青と白の縞々は・・
　　　　　　　　　　　　　　　問題なし




　　　　　　　　　　　　　　　香りのよいフレグランス




　　　　　　　　　　　　　　　ヘアーサロンと
　　　　　　　　　　　　　　　寄り道すれば
　　　　　　　　　　　　　　　美しくなること
　　　　　　　　　　　　　　　間違いなし！なのだけれど




　　　　　　　　　　　　　　　素通りとなると・・



　　　　　　　　　　　　　　　こころだけ
　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと
　　　　　　　　　　　　　　　おしゃれして・・
　　　　　　　　　　　　　　　あとは




　　　　　　　　　　　　　　　ちょっとだけ？
　　　　　　　　　　　　　　　お茶なんていかが！

空は桜色

　　　　　　　　　　　　　　　見上げれば
　　　　　　　　　　　　　　　空は桜色




　　　　　　　　　　　　　　　いつもより
　　　　　　　　　　　　　　　大きくなった
　　　　　　　　　　　　　　　桜の木の下で




　　　　　　　　　　　　　　　子供のように
　　　　　　　　　　　　　　　ごろんと横になって
　　　　　　　　　　　　　　　目を瞑ったら




　　　　　　　　　　　　　　　どんな世界が
　　　　　　　　　　　　　　　広がるのだろう




　　　　　　　　　　　　　　　飛び交う
　　　　　　　　　　　　　　　小鳥の声が




　　　　　　　　　　　　　　　少しだけ
　　　　　　　　　　　　　　　答えを教えてくれた

　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（井の頭・河津桜）