四季の移り変わりに色をそえて
Shiki彩々
心残して2011
昨年の今頃は暗いパリにいた
一年しか経っていないとは
思えないほどのその後
今頃パリはきっと
また暗いのだろう
喉元を通り過ぎてしまったのだろうか
煌々と明るい日本
前向きに歩くには
足元の何かを見なくてはならない
置いていくものと
置いてはいけないものと
もう少し待って欲しいと思う
遠くへ行ってしまう2011
さよならが言えるのは
素敵な日々があった
そんな時だけなのか・・・
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冬のアジサイ
もうまわりは冬の色
この寒さの中色を変えずに
深みを増した紫
別の花のように見える
見るごとに
まったく違う顔を見せ
その年ごとの
その季節ごとの美しさ
光と空気とまわりの自然
合わせて変わる心の軟らかさ
羨ましい想いで・・
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エナガと遊ぶ
声がする!
通り過ぎた道を後戻り
いたっ!
ほんの目の前
300ミリじゃ
ちょっと後ずさり
チョコチョコ動く
エナガなのに
いつまでも
同じ場所でぐるぐる
よほどお気に入りの何か
見つけたのか
撮り手が少し飽きた頃
林の中に消えていった
エナガがいっぱい詰まった
カメラ抱えて撮り手ご機嫌!
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少し前のことだけど・・・
北風が吹くほんの少し前のこと
黄色の葉はまだ見事な黄色
紅葉の赤にを背に
鮮やかさをまして
手を伸ばして一枚
そう思っても
枝の黒を交えた配色は
すべてを拒絶しているようで
心に焼きつけることしかできずに
ただ立ち尽くす
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北風吹いて
真っ赤な小さな掌を
大きく開いていたもみじ
北風ひと吹きしてみれば
開いていた掌は縮こまって
ひらひらと散って
隙間だらけになった枝の間
まるで五線譜の様に
細い枝が走り
白い実はゆらゆらと
曲を奏でる音符のよう
秋も終わり
きっとそれはさよならの曲
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小鳥の季節がやってきた
コートのファスナーを
襟まで閉めて
それでも寒いと
ポケットに手を突っ込んで
今日はカメラをお休みなんて
早足に歩く
そんな日に限って
小鳥の声が頭上を飛び交う
ちょっと面倒などと
ゆっくり上を見れば
小鳥達があちこちへと
来る!来る!次から次へと
小鳥の季節の御挨拶?
こちらも
シャッター音で御挨拶
今度会うときは挨拶抜きで
ゆっくり話でもしようよ!
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落ち葉散る中で
もうすっかり枯れ葉も散って
敷き詰められたお池の表面は
吹く風に渦を巻いて
枯れ葉柄は刻一刻
万華鏡の様に柄を変える
突然流れを変えて
二羽のカモが・・
枯れ葉色は
冷たさが和らいで見え
二羽は
心地よさそうに泳ぎ回る
掻き分けられた枯れ葉の間から
光る水面の描き出す絵が美しい
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さよならの挨拶
もうすっかり冬
離れがたい秋が
しっかりと冬にしがみついて
赤い紅葉は
枝があらわになったけど
遅れて来た黄色の紅葉が
北風を受けて
落ちてきた木の実もまた
ちょっと寄り道
少し寂しげに
しっかりと最後のご挨拶
冬へ 冬へと・・・
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