こころ遊ぶ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　お日様が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しくあたりを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　包んだら




　　　　　　　　　　　　　　　　　　こころ遊ぶ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　こころ楽しく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　遊んだら




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひかり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　輝き増して
　　　　　　　　　　　　　　　　　　声弾む




　　　　　　　　　　　　　　　　　　弾む声に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　木々の葉揺れて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　柔らかな日は




　　　　　　　　　　　　　　　　　　時も
　　　　　　　　　　　　　　　　　　遊びながら・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　揺れながら・・

つぼみ膨らんで

　　　　　　　　　　　　　　　　　　北風の抜ける散歩道




　　　　　　　　　　　　　　　　　　色のない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　長く少し退屈な
　　　　　　　　　　　　　　　　　　細いアスファルト




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ふと気づく
　　　　　　　　　　　　　　　　　　黄色味を帯びた樹




　　　　　　　　　　　　　　　　　　立ち止まって
　　　　　　　　　　　　　　　　　　見上げると




　　　　　　　　　　　　　　　　　　今にも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　殻を破りそうに膨らんだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ミモザのつぼみ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　あのまん丸でふさふさの花は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あとどれくらいで開く？




　　　　　　　　　　　　　　　　　　とりあえず・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　当分の散歩コースは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ここに決まった！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　満開の黄色を夢見て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　歩こう！

冬散って 春開く

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　梅の花びら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一枚舞って




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　遠のく冬を




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　見送る春の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　花開く




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の名残りの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　枯れ草の




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小さな春への
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　隙間から




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　薄紫の優しさが




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　一花ごとに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　春を呼ぶ

冬の陽の輝き

　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の午後の輝きは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　特別な美しさがあって




　　　　　　　　　　　　　　　　　　それは・・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あと少しで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　陽が消えてしまうという




　　　　　　　　　　　　　　　　　　そんな一瞬の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　時の隙間に輝いて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　出会えない日の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　寂しさと




　　　　　　　　　　　　　　　　　　出会えた日の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　嬉しさと




　　　　　　　　　　　　　　　　　　どこか懐かしい
　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の陽の輝き

優しい時

　　　　　　　　　　　　　　　　　　花の季節まで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あと少し・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　あと少しという
　　　　　　　　　　　　　　　　　　その頃は




　　　　　　　　　　　　　　　　　　つばきの花が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しくて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　淡いピンクなら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　なおのこと




　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の寒さも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　和らいで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　色のない寂しさも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　和らいで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　暖かな日の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しい時

ある晴れた日に

　　　　　　　　　　　　　　　　　　小鳥の声だけが聞こえ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　足取りはのんびり




　　　　　　　　　　　　　　　　　　辺りをゆっくり
　　　　　　　　　　　　　　　　　　見回しながら




　　　　　　　　　　　　　　　　　　これもまたゆっくりと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　目に入る真っ白な鳥




　　　　　　　　　　　　　　　　　　逆光に羽が白く透けて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　長いくちばしが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　みぎに・・ひだりに・・と




　　　　　　　　　　　　　　　　　　優雅な動きに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　一瞬・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　すべての音が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　新しい光の中に消えて

光が踊る

　　　　　　　　　　　　　　　　　　いつの間にか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　光は踊りだしていた




　　　　　　　　　　　　　　　　　　枝から枝へ・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　葉から葉へ・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　風に乗って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ころころと




　　　　　　　　　　　　　　　　　　時々跳ねて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　時々休んで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　隠れては現れて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　また隠れる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬の名残りの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　木々の葉も




　　　　　　　　　　　　　　　　　　光とともに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　歌うように
　　　　　　　　　　　　　　　　　　踊りだす

春の兆し

　　　　　　　　　　　　　　　　　　光は透明な
　　　　　　　　　　　　　　　　　　眩しさを増し




　　　　　　　　　　　　　　　　　　鳥の声が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　右から左へと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　楽しげに横切る




　　　　　　　　　　　　　　　　　　目の前の
　　　　　　　　　　　　　　　　　　辛夷の蕾が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しく膨らんで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　空の色は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　浮き立つ心を映し
　　　　　　　　　　　　　　　　　　黄色味を帯びる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ただそれだけで・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　辺りの空気が変わる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほんの少し
　　　　　　　　　　　　　　　　　　時が進み




　　　　　　　　　　　　　　　　　　初々しい
　　　　　　　　　　　　　　　　　　春の知らせに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　微笑み返す

黒い華

　　　　　　　　　　　　　　　　　　目の前に黒鳥がいた・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒くて大きいとはいえ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　鳥は鳥・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そう思っていたのだけれど




　　　　　　　　　　　　　　　　　　楽しげに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　遊んでいる水鳥の




　　　　　　　　　　　　　　　　　　真ん中にいる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒鳥を見ると




　　　　　　　　　　　　　　　　　　優雅で　華やかで




　　　　　　　　　　　　　　　　　　黒い羽に赤い嘴には
　　　　　　　　　　　　　　　　　　艶やかさも感じて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　「白鳥の湖」の黒鳥を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　思い出しながら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　目で追い続けた

つ・ぐ・み

　　　　　　　　　　　　　　　　　　どうして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　つぐみ？なんていう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　可愛い名が付いたのだろう・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　それだけでも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　十分気に入るのだけれど




　　　　　　　　　　　　　　　　　　このちょっと凝った
　　　　　　　　　　　　　　　　　　複雑な柄がいい




　　　　　　　　　　　　　　　　　　枯れ葉の中では
　　　　　　　　　　　　　　　　　　完璧保護色





　　　　　　　　　　　　　　　　　　よーく見つけたと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　毎回自分で感心




　　　　　　　　　　　　　　　　　　写真を見て
　　　　　　　　　　　　　　　　　　よくわからん？と




　　　　　　　　　　　　　　　　　　それでも好きな
　　　　　　　　　　　　　　　　　　冬向きツイード風な
　　　　　　　　　　　　　　　　　　お洒落な　つ・ぐ・み！