春の目覚め

　　　　　　　　　　　　　　　あ～気持ちがいい・・と
　　　　　　　　　　　　　　　大きな伸びをしながら出てきたのか
　　　　　　　　　　　　　　　それとも・・ちょこっと
　　　　　　　　　　　　　　　様子を見ながら出てきたのか
　　　　　　　　　　　　　　　初めてお日様は
　　　　　　　　　　　　　　　どんな風に見えた？
　　　　　　　　　　　　　　　片隅の小さな新しい緑

そこまで来た春に

　　　　　　　　　　　　　　　外は雨
　　　　　　　　　　　　　　　激しく降る音に
　　　　　　　　　　　　　　　春は足踏み
　　　　　　　　　　　　　　　夢の中で
　　　　　　　　　　　　　　　何処まで来ているのかと
　　　　　　　　　　　　　　　聞いてみよう

そっと おやすみ♪

　　　　　　　　　　　　　　　いつも大活躍のお口
　　　　　　　　　　　　　　　歯痛と微熱
　　　　　　　　　　　　　　　もう寝ます・・ｚｚｚｚ
　　　　　　　　　　　　　　　昨日のお返事
　　　　　　　　　　　　　　　少し待ってね



　　　　　　　　　　　　　　　（歯医者さんへ行ったのでご心配なく・・ね）

色牡丹

　　　　　　　　　　　　　　　爽やかな風を感じるような
　　　　　　　　　　　　　　　日に透ける牡丹の優しい色




　　　　　　　　　　　　　　　日差しをよけた
　　　　　　　　　　　　　　　庭のテーブルの上の
　　　　　　　　　　　　　　　深い色の牡丹




　　　　　　　　　　　　　　　遠い日
　　　　　　　　　　　　　　　ページをめり出会った
　　　　　　　　　　　　　　　牡丹の花




　　　　　　　　　　　　　　　いつか・・
　　　　　　　　　　　　　　　こうした牡丹に出会えたらと・・




　　　　　　　　　　　　　　　牡丹の季節になると思い出す
　　　　　　　　　　　　　　　幾枚かの写真




　　　　　　　　　　　　　　　出会えたら・・
　　　　　　　　　　　　　　　その日は何もせず
　　　　　　　　　　　　　　　ずっと　眺めていたい

冬牡丹

　　　　　　　　　　　　　　　白い鳥の羽のように




　　　　　　　　　　　　　　　薄いシルクのドレスのように




　　　　　　　　　　　　　　　揺れる花びらは重なって




　　　　　　　　　　　　　　　やわらかく　やさしく
　　　　　　　　　　　　　　　花びらはすべてをつつみこんで




　　　　　　　　　　　　　　　白い冬牡丹

ジヴェルニーの街歩き

　　　　　　　　　　　　　　　きっと
　　　　　　　　　　　　　　　数えられるに違いない・・
　　　　　　　　　　　　　　　この街の家の数は！




　　　　　　　　　　　　　　　そんなことは
　　　　　　　　　　　　　　　ないはずだけど・・
　　　　　　　　　　　　　　　そんな風に思える街




　　　　　　　　　　　　　　　モネの家の周りの
　　　　　　　　　　　　　　　数件のホテルとお店




　　　　　　　　　　　　　　　少し歩けば
　　　　　　　　　　　　　　　家を囲む
　　　　　　　　　　　　　　　咲き乱れる花
　　　　　　　　　　　　　　　遠くに見える屋根




　　　　　　　　　　　　　　　それもすぐに終わり
　　　　　　　　　　　　　　　花の咲く
　　　　　　　　　　　　　　　広い野原が続く




　　　　　　　　　　　　　　　そしてまた
　　　　　　　　　　　　　　　花に出会い




　　　　　　　　　　　　　　　林の横を通り抜けると
　　　　　　　　　　　　　　　また小さく屋根が見える・・




　　　　　　　　　　　　　　　小さくて
　　　　　　　　　　　　　　　広い街　ジヴェルニー

ふわふわ小雪の舞う日に

　　　　　　　　　　　　　　　ふわふわ
　　　　　　　　　　　　　　　小雪が舞って




　　　　　　　　　　　　　　　小枝の茶色の世界が
　　　　　　　　　　　　　　　白い水玉模様に・・
　　　　　　　　　　　　　　　ほんの少しだけ変わって




　　　　　　　　　　　　　　　一瞬のプレゼントは
　　　　　　　　　　　　　　　寒さだけを残し




　　　　　　　　　　　　　　　１２時過ぎのシンデレラは
　　　　　　　　　　　　　　　こんな気持ちだった？と
　　　　　　　　　　　　　　　マフラーを巻きなおす




　　　　　　　　　　　　　　　ふと・・
　　　　　　　　　　　　　　　目を落とすと




　　　　　　　　　　　　　　　春の花が・・




　　　　　　　　　　　　　　　春の紫・・
　　　　　　　　　　　　　　　春の黄色・・



　　　　　　　　　　　　　　　いつの間にか
　　　　　　　　　　　　　　　肩寄せ合うように
　　　　　　　　　　　　　　　咲いた春の花に




　　　　　　　　　　　　　　　心が温まる

　　　　　　　　　　　　　　　も一度
　　　　　　　　　　　　　　　マフラーを巻きなおし
　　　　　　　　　　　　　　　速足で歩く

抽象画美術館

　　　　　　　　　　　　　　冬の晴れた日




　　　　　　　　　　　　　　橋の手すりにもたれ
　　　　　　　　　　　　　　水面を眺める




　　　　　　　　　　　　　　北風の中
　　　　　　　　　　　　　　暫くたたずむ




　　　　　　　　　　　　　　季節によって
　　　　　　　　　　　　　　変わる絵に
　　　　　　　　　　　　　　今日は　どんな？と




　　　　　　　　　　　　　　絵が揺れる
　　　　　　　　　　　　　　絵が変わる




　　　　　　　　　　　　　　いくつもの画面を
　　　　　　　　　　　　　　カメラに収め




　　　　　　　　　　　　　　　一人眺める
　　　　　　　　　　　　　　　小さな抽象画

雨の日には・・

　　　　　　　　　　　　　　　静かな雨の日




　　　　　　　　　　　　　　　暖房の小さな音が
　　　　　　　　　　　　　　　心地よく聞こえる




　　　　　　　　　　　　　　　寒そう・・
　　　　　　　　　　　　　　　と覗いた
　　　　　　　　　　　　　　　ガラス窓の向こうに




　　　　　　　　　　　　　　　キラキラ光る
　　　　　　　　　　　　　　　裸の枝の雨粒





　　　　　　　　　　　　　　　小さな真珠を
　　　　　　　　　　　　　　　連ねたような




　　　　　　　　　　　　　　　小さなダイヤを
　　　　　　　　　　　　　　　一粒あしらったような




　　　　　　　　　　　　　　　冬の寂しい枝々に
　　　　　　　　　　　　　　　冷たい華が




　　　　　　　　　　　　　　　落ちては咲き
　　　　　　　　　　　　　　　落ちては咲く




　　　　　　　　　　　　　　　寂しい雨の日に・・華

散歩道で出会う

　　　　　　　　　　　　　　　空気が緩やかに流れる
　　　　　　　　　　　　　　　散歩道・・




　　　　　　　　　　　　　　　ふと　立ち止まって
　　　　　　　　　　　　　　　片隅に眼を




　　　　　　　　　　　　　　　一片の葉
　　　　　　　　　　　　　　　幾粒かの実
　　　　　　　　　　　　　　　何枚かの花びら




　　　　　　　　　　　　　　　ただ　それだけで




　　　　　　　　　　　　　　　散歩道の色が変わる
　　　　　　　　　　　　　　　冬の色が変わる