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想う心



                  何かを思うように・・




                  なかなか来ぬ秋を想うのか・・




                  いつか散る地を指差して




                  美しく指差して




                  吹く風もないのに




                  爽やかに
                  吹きぬける風のように




                  こころを通りぬける




                  きっと
                  何かを残して・・

                  想うこころを

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緑の葉の海の中で



                  倒れた枝
                  枯れた葉




                  葉をかきわけて
                  覗いてみると




                  小さな世界は
                  休まずに動いて




                  色を変えるのも
                  枯れていくことも




                  どこか楽しげに
                  ちょっとお茶目に




                  豊かな
                  緑色の海の中で



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涼しい夏の日に



                  ほんの少し前
                  こんな涼しい
                  夏の日もあった




                  日陰に立って
                  向こうを見ると




                  初夏の
                  明るい光が見えて




                  ほんの少しだけ・・




                  動きはしても




                  見えない向こうの・・

                  心の中の




                  明るい夢を
                  何気なく・・

                  カメラの中に収めて

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強きもの・・・



                   疲れることを知らない
                   強い日差し




                   その強い日差しを
                   味方につける
                   花があるなんて・・




                   乾ききった道を
                   土埃を上げながら




                   うなだれた木々の葉の
                   間を抜けて




                   辿り着くと
                   花ある風景に一変




                   ついこの間・・
                   優しく儚げでと思った
                   芙蓉の花




                   可憐に挑戦的
                   どこにその激しさが・・




                   美しきものは強く・・

                   いや強きものが美しいのか・・

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爽やかな夏の頃に



                  それほど
                  時はたっていないはず・・




                  少し曇り空の
                  涼しい夏の日




                  野原の片隅に
                  堂々と葉を広げ
                  花が揺れていた




                  どこかアールヌーボーな
                  雰囲気を漂わせて




                  暑い夏の日々に
                  似合う花を待っていた頃




                  ポンと
                  記憶の片隅に
                  追いやられた花も




                  今こうして見ると
                  爽やかに懐かしく




                  曇り空に似合う花は
                  どこか心安らいで

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終わらない夏も



                  永遠に
                  終わらないと思えた夏も




                  夜ともなれば
                  風もようやく
                  少しの涼しさを運び




                  闇の中で聞く
                  虫の声は秋




                  真昼の暑さの中でも
                  ふと気づけば




                  花々も動く季節の中で
                  咲き時を心得て




                  夏の終わりに咲く花も
                  少しづつ枯れ始め




                  秋の花が・・
                  秋の七草は
                  一度に咲かずに・・




                  今 
                  萩の小さな葉と蕾が
                  最後の七草が咲く頃は・・
                  ゆっくりと秋の中


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百日紅の花びら



                  百日紅・・
                  こう書いて「さるすべり」
                  名前も変わっていれば
                  花も変わっていて




                  いつか
                  ひとつの花に
                  花びら何枚と




                  数えてみたいものなのに・・
                  いや花びらの形はどんな?
                  と見てみたいものなのに




                  目の前に立てば
                  花の多さと艶やかさに
                  圧倒されて




                  またいつか・・
                  どうせ百日
                  咲いているのだからと




                  ほんとか嘘かわからない
                  言い訳をしながら

                  またいつか・・

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水面を渡る風に



                   昔遊んだ
                   石蹴りのように




                   大きく跳んで
                   影を狙う




                   強い日差しを
                   避けながら




                   たどり着いた水辺で
                   汗をぬぐう




                   拭いきれない汗を
                   そのままに




                   水に映る
                   青空と白い雲を
                   眺めていると




                   水面をかすめて来た
                   緑色の風が




                   汗を冷やして
                   通り過ぎる

                   夏・・・

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メドーセージの咲く頃に



                  暑い夏から
                  涼しい風が吹き始める・・




                  そんな季節の
                  変わり目に咲き続け




                  秋を迎える花・・
                  のはずなのに




                  今年の夏は
                  根性ありで粘り勝ち




                  優しい秋はどこにいるの?と
                  首をかしげる花たちも




                  どこかまだ・・
                  夏の色を楽しんで

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飽き風吹いて



                  飽き風吹いて・・




                  ふわりふわりと
                  種の旅




                  まったく終わらぬ
                  今年の夏に




                  痺れを切らした種たちが
                  ちょろちょろちょろと
                  活動開始




                  ついて行きたや
                  涼しい秋に




                  ふわりふわりが
                  似合う日に

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