夕暮れ時

　　　　　　　　　　　　　　　　　　陽が傾いて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　闇に変わる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　少し前

　　　　　　　　　　　　　　　　　　人は急ぎ足で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　どこへ・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　明日へ・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　陽も　また
　　　　　　　　　　　　　　　　　　明日へ

雨の日に

　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨の日に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　どこからふるのか
　　　　　　　　　　　　　　　　　　空を見る
　　　　　　　　　　　　　　　　　　見上げた空に・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨は縦
　　　　　　　　　　　　　　　　　　縦に降る




　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨は横
　　　　　　　　　　　　　　　　　　横に流れる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　流れて　流れて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　追っていく




　　　　　　　　　　　　　　　　　　池の中
　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨は丸
　　　　　　　　　　　　　　　　　　丸く広がる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　雨の日は・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　外へ出てみよう

水に映る

　　　　　　　　　　　　　　　　　　すべてを受け入れて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水の面・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　深い画布に映し出された
　　　　　　　　　　　　　　　　　　多色の絵は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　自然そのままに




　　　　　　　　　　　　　　　　　　あるときは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そのものよりも
　　　　　　　　　　　　　　　　　　鮮やかに美しく




　　　　　　　　　　　　　　　　　　夕暮れて・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　憂いを含み
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夕日とともに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　筆を置く




　　　　　　　　　　　　　　　　　　画布の絵は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　自然の脇役なのかもしれない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そっと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　主役を引き立てて・・

アジサイが逃げたっ！

　　　　　　　　　　　　　　　　　　緑の世界から
　　　　　　　　　　　　　　　　　　アジサイが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　すっぽり逃げたっ！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　白抜きの形だけを残して
　　　　　　　　　　　　　　　　　　どこだ！　どこだ！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　可憐なこの花
　　　　　　　　　　　　　　　　　　逃げるなんて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　悪さはしない




　　　　　　　　　　　　　　　　　　ちょっと陰ある
　　　　　　　　　　　　　　　　　　この葉じゃ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　寂しすぎ




　　　　　　　　　　　　　　　　　　優しいピンクの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　この花は？

　　　　　　　　　　　　　　　　　　似ている花は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　いっぱいあれど
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ぐるっとみれば・・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　いつの間にやら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　戻った花は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ツンと澄まして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　知らん顔

　　　　　　　　　　　　　　　　　　さっきの白抜き・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　なんだった？？

暑い日だから・・夏の葉模様

　　　　　　　　　　　　　　　　　　春の陽射しに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　さよなら、したら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　暑い夏の日




　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんな日は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夏の葉模様




　　　　　　　　　　　　　　　　　　夏の葉が作り出す
　　　　　　　　　　　　　　　　　　格子模様の隙間から
　　　　　　　　　　　　　　　　　　いくつもの夏が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　よみがえる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　激しい影は・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そして
　　　　　　　　　　　　　　　　　　爽やかな葉色も・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夏の日　　　

涼・・水を撮る

　　　　　　　　　　　　　　　　　　暑い日
　　　　　　　　　　　　　　　　　　だから・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水の音で
　　　　　　　　　　　　　　　　　　涼をとる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　涼をとる
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水を撮る




　　　　　　　　　　　　　　　　　　なかなか難しい・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水を撮る



　　　　　　　　　　　　　　　　　　こんなことをするなんて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　私・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　年寄りの冷や水！！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　だって？

井の頭の動物園

　　　　　　　　　　　　　　　　　　子供の頃に戻って・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　動物園へ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの頃
　　　　　　　　　　　　　　　　　　そこは夢の国ようだと・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　素朴な乗り物・・




　　　　　　　　　　　　　　　　　　日本に来た年が
　　　　　　　　　　　　　　　　　　私の生まれた年
　　　　　　　　　　　　　　　　　　象の花子さん
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ホースをひょひょっと持ち上げて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　自分で水を飲んでいる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　温室を住処としている
　　　　　　　　　　　　　　　　　　おしゃれな鳥たち










　　　　　　　　　　　　　　　　　　おサルの家族は
　　　　　　　　　　　　　　　　　　ほのぼのと・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　忘れたものを
　　　　　　　　　　　　　　　　　　思い出させてくれる




　　　　　　　　　　　　　　　　　　おりの中のリスに会いに
　　　　　　　　　　　　　　　　　　私達がおりの中に




　　　　　　　　　　　　　　　　　　どれくらい・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　あの頃に
　　　　　　　　　　　　　　　　　　戻れたのだろう・・

林の中のカフェへ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さとさんが井の頭公園に！
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　動物園に行き・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雑木林の中を歩き・・

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　さあ　お茶を！




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　大きなガレットを注文
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　三等分に分けて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もちろん　こういうことは
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　得意中の得意・・（こういうことだけ！）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　私の役目




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　フルーツティーを飲みながら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　雑木林の緑を眺めて




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ようこそ・・と
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゆっくりした時間を

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　また　来てね

ひととき

　

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ほんの少し
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　時間ができたなら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　窓辺に座って
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　外を見ながら
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　のんびりと
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　お茶でも飲んで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　道行く人を
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　眺めて・・

夢見る頃

　　　　　　　　　　　　　　　　　　かたく閉じていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　紫陽花のつぼみが
　　　　　　　　　　　　　　　　　　少しづつ・・少しづつ・・
　　　　　　　　　　　　　　　　　　開き始めて
　　　　　　　　　　　　　　　　　　水色の花に変わるまで
　　　　　　　　　　　　　　　　　　どれだけの
　　　　　　　　　　　　　　　　　　夢を見るのだろう・・