春の椿

　　　　　　　　　　　　　　　春を迎えて・・・
　　　　　　　　　　　　　　　やったー！
　　　　　　　　　　　　　　　と言ったかどうか
　　　　　　　　　　　　　　　でも
　　　　　　　　　　　　　　　そんな風に見えてしまう
　　　　　　　　　　　　　　　春の椿





　　　　　　　　　　　　　　　意志の強い葉は
　　　　　　　　　　　　　　　さらに強く　
　　　　　　　　　　　　　　　元気よく




　　　　　　　　　　　　　　　冬の頃
　　　　　　　　　　　　　　　ひといろだった
　　　　　　　　　　　　　　　緑の葉も
　　　　　　　　　　　　　　　ふたいろにも
　　　　　　　　　　　　　　　みいろにも




　　　　　　　　　　　　　　　空の色さえも
　　　　　　　　　　　　　　　味方につけて




　　　　　　　　　　　　　　　紅い椿は
　　　　　　　　　　　　　　　なお紅く




　　　　　　　　　　　　　　　酔うように
　　　　　　　　　　　　　　　春を楽しむ

陽気に緑

　　　　　　　　　　　　　　　輪になって

　　　　　　　　　　　　　　　春は
　　　　　　　　　　　　　　　陽気に緑




　　　　　　　　　　　　　　　明るい緑と深い緑が
　　　　　　　　　　　　　　　日差しを集めて・・
　　　　　　　　　　　　　　　日差しに隠れて・・




　　　　　　　　　　　　　　　踊るように
　　　　　　　　　　　　　　　語るように

　　　　　　　　　　　　　　　春は
　　　　　　　　　　　　　　　陽気に緑

水のかたち

　　　　　　　　　　　　　　　何を写して・・かたち
　　　　　　　　　　　　　　　何に揺れて・・かたち




　　　　　　　　　　　　　　　風と空と雲と




　　　　　　　　　　　　　　　映して
　　　　　　　　　　　　　　　流れて
　　　　　　　　　　　　　　　跳ねて




　　　　　　　　　　　　　　　一瞬の
　　　　　　　　　　　　　　　水のかたち

抽象画・・描いたのは誰？

　　　　　　　　　　　　　　　橋のたもとに立ち
　　　　　　　　　　　　　　　ぼんやりと
　　　　　　　　　　　　　　　水面を眺める




　　　　　　　　　　　　　　　浮かび上がる
　　　　　　　　　　　　　　　抽象画の数々




　　　　　　　　　　　　　　　誰が描いた？




　　　　　　　　　　　　　　　点と線と面

　　　　　　　　　　　　　　　空の色
　　　　　　　　　　　　　　　ビルの色
　　　　　　　　　　　　　　　心の色




　　　　　　　　　　　　　　　筆は・・
　　　　　　　　　　　　　　　お日さま　まかせ！

季節を映す

　　　　　　　　　　　　　　　空を見上げて
　　　　　　　　　　　　　　　青を見る




　　　　　　　　　　　　　　　木々を見上げて
　　　　　　　　　　　　　　　芽吹きを待つ




　　　　　　　　　　　　　　　繋げられたボートに
　　　　　　　　　　　　　　　高い日差しが
　　　　　　　　　　　　　　　そそぐと・・




　　　　　　　　　　　　　　　水面に映る季節は
　　　　　　　　　　　　　　　一足先に
　　　　　　　　　　　　　　　色を変え




　　　　　　　　　　　　　　　映る白は　
　　　　　　　　　　　　　　　春の白

春の息吹

　　　　　　　　　　　　　　　ひかりの中・・
　　　　　　　　　　　　　　　木々の緑は
　　　　　　　　　　　　　　　輝きを益して




　　　　　　　　　　　　　　　空へ
　　　　　　　　　　　　　　　指先を伸ばす




　　　　　　　　　　　　　　　伸ばした指先で
　　　　　　　　　　　　　　　春を掴む
　　　　　　　　　　　　　　　葉は・・




　　　　　　　　　　　　　　　深呼吸をして
　　　　　　　　　　　　　　　春を放つ




　　　　　　　　　　　　　　　春は
　　　　　　　　　　　　　　　透明な光と
　　　　　　　　　　　　　　　新しい緑

優しい午後

　　　　　　　　　　　　　　　白い花が
　　　　　　　　　　　　　　　一番似合う
　　　　　　　　　　　　　　　春を待つ季節




　　　　　　　　　　　　　　　レースの
　　　　　　　　　　　　　　　カーテン越しの光が
　　　　　　　　　　　　　　　優しく揺れ




　　　　　　　　　　　　　　　ティーカップの
　　　　　　　　　　　　　　　アールグレイの香りが
　　　　　　　　　　　　　　　光にとける




　　　　　　　　　　　　　　　ほお杖をつきながら
　　　　　　　　　　　　　　　夢の世界へ

　　　　　　　　　　　　　　　白い花びらの舞う
　　　　　　　　　　　　　　　優しい午後

散歩道

　　　　　　　　　　　　　　　いつもの散歩道
　　　　　　　　　　　　　　　公園へ続く道




　　　　　　　　　　　　　　　片手にカメラ
　　　　　　　　　　　　　　　片手にワンコのリード



　　　　　　　　　　　　　　　定番の散歩姿

　　　　　　　　　　　　　　　って、ほどではないが・・




　　　　　　　　　　　　　　　ワンコがいないと
　　　　　　　　　　　　　　　誘惑に負ける
　　　　　　　　　　　　　　　美味しい香りの散歩道




　　　　　　　　　　　　　　　公園を一回りし
　　　　　　　　　　　　　　　この階段を上ると
　　　　　　　　　　　　　　　また　誘惑の魔の手が・・




　　　　　　　　　　　　　　　見ない　見ない
　　　　　　　　　　　　　　　ワンコがいたんじゃ
　　　　　　　　　　　　　　　入れない




　　　　　　　　　　　　　　　可愛いグッズ・・

　　　　　　　　　　　　　　　靴屋さんには
　　　　　　　　　　　　　　　靴型の植木鉢




　　　　　　　　　　　　　　　バッグ屋さんには
　　　　　　　　　　　　　　　大きなバッグの看板




　　　　　　　　　　　　　　　面白いじゃないの
　　　　　　　　　　　　　　　散歩道

　　　　　　　　　　　　　　　お腹はすいたが
　　　　　　　　　　　　　　　心はいっぱい

　　　　　　　　　　　　　　　さあ　帰りに
　　　　　　　　　　　　　　　何を買おうか・・・！？！・・・

風に想う

　　　　　　　　　　　　　　　秋に
　　　　　　　　　　　　　　　すべてをセピアに
　　　　　　　　　　　　　　　かえた風は




　　　　　　　　　　　　　　　雪の中で
　　　　　　　　　　　　　　　春の色を待ち




　　　　　　　　　　　　　　　遠い日の
　　　　　　　　　　　　　　　記憶を消す




　　　　　　　　　　　　　　　また来る日を想い




　　　　　　　　　　　　　　　夢見る色は・・




　　　　　　　　　　　　　　　風はまだ
　　　　　　　　　　　　　　　迷う




　　　　　　　　　　　　　　　通り過ぎる風は
　　　　　　　　　　　　　　　ブラン・ネージュ

小さな世界

　　　　　　　　　　　　　　　小さな木の実を
　　　　　　　　　　　　　　　一番好きな色合いの
　　　　　　　　　　　　　　　布の上にころがして




　　　　　　　　　　　　　　　いくつもの
　　　　　　　　　　　　　　　木の実たちで作る
　　　　　　　　　　　　　　　大好きな小さな世界




　　　　　　　　　　　　　　　何の木の実か
　　　　　　　　　　　　　　　わからないけれど
　　　　　　　　　　　　　　　不思議な形の
　　　　　　　　　　　　　　　不思議な木の実




　　　　　　　　　　　　　　　いかにも
　　　　　　　　　　　　　　　木の実らしい
　　　　　　　　　　　　　　　木の実




　　　　　　　　　　　　　　　籠には
　　　　　　　　　　　　　　　最も木の実らしい
　　　　　　　　　　　　　　　木の実




　　　　　　　　　　　　　　　散歩道で・・
　　　　　　　　　　　　　　　諏訪からの戴き物で・・
　　　　　　　　　　　　　　　散らかった部屋の片隅の
　　　　　　　　　　　　　　　ホッとする
　　　　　　　　　　　　　　　小さな世界