友人夫妻から貴重なキャンディーをいただく。もはや入手困難でネットオークションでは高値で取引されているというが、幸運にもご近所のスーパーで買えたという。それで「あなたにもあげたい」と▼この味ともお別れとは、寂しくなる。お菓子の明治が「チェルシー」の出荷を今月でやめるそうだ。発売は1971年。あの時代に子どもだった人はもちろん、幅広い世代がロングセラーの引退にがっかりしているだろう▼黒地に花柄模様のパッケージが懐かしい。そうそう。この緑の花柄はヨーグルト味。で、赤いのはバター風味。小学校の遠足やとっくに閉じてしまった故郷の駄菓子屋さんへと記憶が連鎖していく。<なつかしい人に出逢ったような>-。当時のCMソングを思い出す。<なつかしい人>が去っていく▼新しいキャンディーとして名をはせた、「チェルシー」も最近は売れ行きが芳しくなかったと聞く。軟らかいグミなどが好まれ、硬いキャンディーが敬遠される市場傾向の中、生き残るのが難しかったか▼なくなると聞いて、おおげさに寂しがってはいるものの、小欄も実はもう十数年、口にしたことはなかったのだから、消費者とは勝手なものだ▼「チェルシー」の名は英国の地名とか。CMの金髪の女の子の名が「チェルシー」でそこからきているのだ-と約50年間、勘違いしていたことを別れ際に知る。
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