tonto's blog

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ついに消費税が

2019-08-27 | weblog

 医師とくに開業医が所属する団体として有名なのは、日本医師会とその地区ごとの医師会ですが、保険医協会というところに参加している医師も多くいます。私もそうです。この協会は医師会とは違った方法で、会員の要望を国や政府へ伝えて行こうということもこの協会の存在目的のひとつだと思っています。

 そこから届いた今回の新聞と折り込みチラシです。「消費税が上がると患者さんの窓口負担が増える」って書いてありました。なんで???

 皆さんが医療機関を受診されたとき、診療明細が書かれた領収書を受け取りますよね。そこに消費税の文字はないはずです。患者さんが保険医療機関で検査や治療を受け、また薬を受け取っても(処方箋薬局ででも)これに対する消費税はかかりません。保険診療以外の一部の自由診療分については消費税が発生しますが、うちでは診断書を作成したときと任意の予防接種をしたときぐらい。

 一方、薬や医療材料の購入、検査センターなどへの依頼した血液検査などには医療機関が消費税を払っています。つまり医療機関で消費税分を「吸収」させられているのです。税や経営に詳しい人たちは「0%でも3%でも」いいからとにかく医療に消費税をかけて欲しいと昔から要求しています。消費税なしと0%は全く違うからです。

 そういう運動もしてきた保険医協会がなんでこんな文言をと今日は考えてしまいました。

 なんで?

 

 もう一点、医療費に消費税はかからないけど、診療報酬の点数や薬価に消費税分が含まれているとこれまでも説明されてきました。今回の消費税増にともない薬価も改定され、その情報が入ってきてますが、薬価はどうも下がっているものが多いように思います。消費税が含まれるという薬価なのに、消費税が上がり薬価が下がるって?これまでの「含まれる」って説明はウソだってことの証明でしょう。

 大変なのは薬問屋さんや調剤薬局、そしてうちのような院内処方の弱小医療機関です。

 

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