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三菱レーヨン、サウジ合弁、アクリル原料生産

2014年06月30日 16時14分54秒 | thinklive

三菱ケミカルホールディングス傘下の三菱レイヨンは26日、サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)とアクリル樹脂原料「MMAモノマー」製造の合弁会社を設立したと発表した。サウジに工場を建設し、2017年に商業運転を始める。総事業費約1000億円のうち約500億円を負担する。原料が安い中東に工場を構え、新興国向けの供給拠点とする。

 三菱レイヨンとSABICは11年5月末にサウジでのアクリル樹脂原料製造で提携しており、3年かけて事業計画を検討してきた。製造合弁会社は5割ずつの出資で原料、成型材料を製造する。 年内にサウジ東部のペルシャ湾沿岸の工業地帯で建設工事を始める。新工場のアクリル樹脂原料の生産能力は年25万トンで、三菱レイヨンの生産能力は現在の153万6千トンから16%増える。サウジでの新設で三菱レイヨンのアクリル樹脂原料の工場は日本含めて世界で9地域目となる。

 アクリル樹脂は透明で耐候性が良く、自動車のテールランプや携帯情報端末の表示窓、浴槽、水族館の水槽などに幅広く使われる。三菱レイヨンは09年に買収した同業の英ルーサイトの技術を活用。従来は原油由来のナフサを使った製造方法が業界で主流だったが、天然ガスを原料にする低コストの新たな製法を使えるようになった。

 16日には米国で三井物産と新製法を使ったアクリル樹脂原料の製造工場を建設すると発表。サウジでも新製法を採用して東欧やインド、中東、アフリカ、アジアなどに安価にアクリル樹脂原料を供給する体制を整える。


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