*ユニクロが海外デザイナーとの協業に乗り出すケースはここ2~3年で急増している。
「ユニクロ」を運営するファーストリテイリングが、世界の有名ブランドやデザイナーとの「コラボ商品」を相次ぎ打ち出している。ユニクロは課題の高級感を打ち出すため外部の力を借りる一方、デザイナーにとっても世界で知名度を高めたユニクロと組む利点は大きい。とにかく単品の売り上でも、中規模のアパレル並みの生産規模に達するから、報酬ととしても並のアパテルの一ブランド並の売り上になる、コラボ品頼りの懸念もあるが、顧客のすそ野を広げ、悲願の「世界一」を狙う上で欠かせない商材になりつつある。結果的に、ユニクロでは無く、協業ブランドの、マニア、ファッションフアンをユニクロへ取り込む大きなダムや貯水池を作る結果を生み出している、
「日常生活をより豊かにする点を含め、同じ価値観を共有できる。長年ユニクロのファンだった」。マリメッコのティーナ・アルフフタ・カスコ最高経営責任者(CEO)は、初めてユニクロと組んだ理由をそう語る。
ユニクロが海外デザイナーとの協業に乗り出すケースはここ2~3年で急増している。
5月にイタリアの高級ブランド「ボッテガ・ヴェネタ」のクリエイティブ・ディレクターを務めるトーマス・マイヤー氏と組んだ商品を発売。兄弟ブランドのGU(ジーユー)は1月までルイ・ヴィトンに在籍したキム・ジョーンズ氏と連携する。訪日観光客のお土産で知られるTシャツコレクション「UT」も海外デザイナーやアニメとの新作が相次ぐ。
他ブランドやデザイナーとのコラボはスウェーデンのヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)が先行していた。2006年にマドンナと組んだほか歌手のビヨンセや元サッカー選手のデービッド・ベッカムと協力した商品を打ち出した。一方、かつてはブランド知名度や高級感で劣ったユニクロは協業を持ちかけても「門前払いされることが多かった」(幹部)。
しかし状況は変わりつつある。ユニクロの海外店舗数は17年に約1100店と13年から倍増。地道なデザイン改善もあり、アジアでは「日本のおしゃれブランド」(業界関係者)との評価も広がる。UBS証券の分析によるとフェイスブックの「いいね」の数は18年1月時点で韓国やマレーシアでH&Mやスペイン「ZARA」を上回った。
欧州では一度失敗したが、昨年9月にZARAの本拠地スペインに進出し、今秋にはH&Mのスウェーデンに出るなど巻き返しを図る。
富裕層向けの商品を手掛ける有名デザイナーにとっても、世界の店舗で商品展開するユニクロの販売力とブランドは魅力。ストリートカルチャーが最近のファッショントレンドになるなど、高級ブランドでも「非日常」だけでなく「日常」への意識が高い。知名度の高いユニクロと組み日常のファッションに領域を広げたい思惑もある。
こうしたビジネス上の狙いに加え、デザイン上の親和性もコラボが相次ぐ理由だろう。伊藤忠ファッションシステム(東京・港)の中村ゆい氏は「シンプルなユニクロの服であれば、デザイナーの世界観やブランドが毀損される可能性が少ない」と指摘する。
日ごろから辛口コメントが多いファストリの柳井正会長兼社長だが、18年の社員向けメッセージで「私たちの時代が、ついに来ました」と述べた。理念に掲げる「ライフウエア」への共感が広がっていることに自信を深めている印象を持つ。
もっとも全てのコラボ商品が成功するわけでない。ジル・サンダー氏と組んだ「プラスジェイ(+J)」は約2年で終了。昨年の秋冬から売り出した英ブランド「JWアンダーソン」などの商品の一部は、最終的に値引き販売を迫られた。
ユニクロの強みはシンプルなデザインや機能性を追求し、量販態勢の、手ごろな価格で商品を提供すること。コラボ商品でおしゃれ好きの消費を取り込む一方、独自商品が埋没する恐れもある。セミオーダーやICタグなど消費者の好みを商品開発に生かす取り組みも進めており、*日経、「コラボ+独自商品」の両輪確立の軌道の構築がマギレもなく、進行していることだ、
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます