歴歩

歴歩 歴史は歩く。ゆっくりと歩く。それを追いかける。

明日香村・阿部山遺跡群 方墳石室からミニチュア土器セットが出土

2009年11月17日 | Weblog
 奈良県の明日香村教育が17日、の阿部山遺跡群(同村阿部山)で、6世紀中頃~後半とみられる方墳2基(ともに約10m四方)と、それぞれの埋葬施設から、かまどや鍋、羽釜を模したミニチュアの土器セットが見つかったと発表した。
 同遺跡群はキトラ古墳の直ぐ南側にある。村教委は「大和政権を支えた大陸系の大豪族で、この一帯に勢力を誇った東漢氏(やまとのあやうじ)の有力者が葬られたのだろう」としている。
 ミニチュアの土器は素焼きで重ねると高さ約25cm、幅約18cmになる。ほかに鉄製の馬具なども発掘された。
 石室は後世に大半の石材が抜き取られ、原形をとどめていなかった。鉄くぎが残っていたことから、被葬者は木棺で葬られたとみられている。墓で最大のものは、約4m四方の穴を掘り、長さ約1・6m、幅約80cmの木棺を置いていた。
 また、中世(12~13世紀)の墓3基が見つかり、中国の宋や元の時代に浙江省で作られたとみられる龍泉窯青磁碗(直径約16cm)が副葬品として出土した。村教委は、中世に大きな寺域があった子嶋寺(高取町)に関連する人物の墓とみている。
 11月21日(土)13時から明日香村中央公民館(明日香村大字川原)で「明日香村発掘調査報告会2009」が開かれ、同遺跡の調査などが報告される。(先着順)
[参考:産経新聞、毎日新聞、明日香村HP]
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北九州市・城野遺跡 九州最大級の「方形周溝墓」が発掘 11/21現地説明会

2009年11月17日 | Weblog
 弥生時代の集落跡「城野遺跡」(同市小倉南区城野一丁目)で九州最大級の「方形周溝墓」が発掘され、今日、報道陣に公開された。
 今年度から発掘調査が行われ、これまでに弥生時代中期から末期の堅穴住居跡9か所、方形周溝墓、石棺、貯蔵穴、などが見つかっている。
 方形周溝墓は縦23m、横17mほどで、弥生時代の終わりごろとしては九州で最大級の有力者層の墓と考えられ、この地域に大きな勢力をもった集落があったことがうかがえるという。
 そのほか、旧石器時代の剥片石器、や、貯蔵穴からは炭化した米も出土している。
 今月21日(土)午前10時に現地説明会が開かれる。
[参考:TNCテレビ西日本放送、RKB毎日放送]

■2009.11.18 追記
 方形周溝墓1基の中心のやや北側で箱式石棺2基を発見。石棺2基は並んで出土。いずれも縦約1・7m、幅約1m、高さ約75cmで、白色粘土で密閉されていた。18日に蓋を開ける予定。副葬品が残っている可能性がある。
 竪穴住居跡のうち1棟から鉄刀の破片(長さ約10cm、幅約3cm、厚さ約3mm)が出土した。遺跡近くには、銅矛が出土した重留遺跡や重住遺跡があり、この三つが紫川中流域の拠点集落を形成していたのではないかとしている。
[参考:毎日新聞]

2009.11.21 追記
 石棺から人骨や副葬品が見つかった。人骨は骨の大きさなどから、身長0・9m程度の子供が埋葬された可能性が高いという。副葬品は首飾りの管玉など。
 石棺の内部は朱色の顔料で塗られていた。
[参考:読売新聞]
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