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韓国金海市・大成洞古墳群 4世紀後半の伽耶時代箭筒が出土

2009年11月12日 | Weblog
 金海市大成洞古墳博物館は11日午後、金官伽耶王族と貴族らの集団墓地である慶南金海大成洞古墳群(김해 대성동고분군)の発掘現場で、専門家たちが参加する指導委員会を開いて、先月12日から現在まで大成洞古墳のある丘陵に位置する木槨墓などを対象に行った5次発掘調査の成果を発表した。
 大成洞博物館は今回、68号(長さ610㎝、幅330㎝)、70号(長さ540㎝、幅410㎝)と71号(長さ560㎝、幅310㎝)の3基の木槨墓を中心に発掘調査を行った。まだ調査中である70号を除いて、68号と71号木槨墓から4世紀後半の土器類と鉄器類、漆器類、サメの歯などが出土した。
 特に68号木槨墓では冑(투구)、胴札(요찰)、鉄矛(철모)、鉄轡(재갈)、箭筒(화살통、盛矢具)等の鉄器類が発掘され、中でも、伽耶時代の箭筒の出土は、現存する実物資料中で最も早い時期(350~370年の間)に製作されたとみられ、当時強力な軍隊を保有したことを示す証拠と評価されて学界の大変な関心を集めている。
 これまで、5世紀前半釜山福泉洞(부산 복천동)22号で出土した箭筒が最も早い時期の実物資料として知られていた。
 大成洞古墳群は1990年から2001年間4回にかけて発掘調査が行われ、伽耶時代最高の遺跡として国家史跡 第341号に指定されている。また、来年は最初の発掘調査から20周年を迎える。
[参考:聯合ニュース]
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