歴歩

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大垣市・荒尾南遺跡 弥生-古墳前期の遺跡としては岐阜県内屈指の規模を確認 11/14に現地説明会

2009年11月11日 | Weblog
 県文化財保護センターは10日、「荒尾南遺跡」(同市荒尾町と桧町)が弥生-古墳時代前期の遺跡としては県内屈指の規模であると発表した。今年9月末現在で、弥生中期の方形周溝墓144基や、弥生時代後期から古墳時代前期にかけての竪穴住居跡211カ所が発見されており、当時の集落の広がりや変遷、さらに住居群や方形周溝墓群の分布位置などを裏付けた。
 今年度の調査では、9月末時点で方形周溝墓20基、竪穴式住居跡52カ所を発見した。
 方形周溝墓は、ほとんどが弥生時代中期で、遺跡の北西部から南に流れていた当時の川を挟んで東側にまとまっていた。川の南西側でも一部、弥生時代後期から古墳時代のものが確認された。遺跡東部の方形周溝墓の周溝底から、弥生時代中期の土器もまとまって出土した。
 遺跡北部から中央部に広がる住居群を確認。重なり合った状態で見つかった竪穴式住居もあり、同じ場所を居住域として何世代にもわたって利用していたと考えられるという。
 遺跡東部に広がる弥生時代後期から古墳時代前期の水田域を確認した。
 竪穴住居跡の床面と河川跡からは、土器の彩色などに使われる赤色顔料のベンガラがまとまって出土した。
 荒尾南遺跡は弥生時代から古墳時代にかけての濃尾平野北部に位置する遺跡。東西200~300m、南北約650m、面積17万㎡と推定される。
 現地説明会が14日午後1時半から開かれる。
[参考:中日新聞、毎日新聞、岐阜県文化財保護センターHP]

過去のニュース
 2008.11.11 荒尾南遺跡 現地説明会 11/15
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奈良市・大安寺 奈良期の錦幡を新調し再現

2009年11月11日 | Weblog
 南都七大寺の一つ大安寺(注)は9日、法要で使う錦幡(にしきばん)を新調し、京都市中京区で報道関係者に披露した。
 正倉院の宝物などを基に、奈良時代にも使われていた華やかな錦幡を再現した。
 錦幡は中国から伝わり、仏や説法の場を飾る荘厳具の一つで、境内に立てた竿の先やお堂の柱に掛けられる。
 来年が平城京遷都1300年と、大安寺で暮らしたインド僧・菩提僊那(ぼだいせんな)の1250年大遠忌の年であることを記念して新調した。
 完成した錦幡は高さ約3・4m、幅約45cm。正倉院に残る錦幡の形を再現、大安寺の楊柳観音立像と広目天王像の首飾りなどを参考に、唐花文(からはなもん)や暈繝錦(うんげんにしき)の文様を龍村美術織物(中京区)が1年がかりで織り上げた。来年4月の法要から掲げる。
 (注)大安寺は聖徳太子が建立し、平城京遷都で現在地へ移った。
[参考:京都新聞、毎日新聞]

過去のニュース・情報
■龍村美術織物・錦幡関係製作履歴
1976 薬師寺金堂落慶に際し、錦幡「鴛鴦」「鳳凰」を制作
1981 薬師寺西塔落慶に際し、錦幡「四神文」を制作
2003 薬師寺大講堂落慶に際し須弥壇「大錦幡」・議論台「小錦幡」を制作
[参考:株式会社 龍村美術織物HP]

写真は、高島屋で展示された龍村美術織物製作「犀連珠円文錦」 2007.9.21撮影

■ 2007.9.18 正倉院「犀連珠円文錦(さいれんじゅえんもんにしき)」を復元
 西陣織の老舗、龍村美術織物(京都市中京区)は18日、遣唐使が持ち帰ったとみられる奈良・正倉院宝物の織物「犀連珠文錦」を復元し上京区の事務所で報道陣に公開した。
 犀連珠文錦は7世紀後半の唐で制作されたとみられる。これまでの研究で、線書きの図柄の復元はあるが、全体像は不明だった。正倉院にはその断片が残されており、公開されている写真など資料をもとに断片を張り合わせ、可能な限り忠実に復元した。
 同社初代龍村平蔵が、昭和13年に復元した「四騎獅子狩文錦」(法隆寺蔵、国宝)を参考に、失われた文様や色彩を推定した。
 錦は幅1.76m、長さ2.23mの綾織。図柄は、大きな円の内側を小さな円が縁取る「連珠」と呼ばれる文様の1つで、中央には花樹、その下に翼と角を持つ霊獣・犀、獅子がそれぞれ対で配され、西域で発掘されたペルシア錦に見られる様式という。
 同社は伝統的な織物技術の保存、研究のために赤、白、緑など6色の糸を使って3年がかりで制作。オリジナルの染料調査などが進めば、さらに元に近い色合いで復元できる可能性があるという。
 東京都の日本橋高島屋(注)で19~24日、京都市の京都高島屋で26~10月2日、一般公開される。
(注)日本橋高島屋8F催し物会場・四代目龍村平蔵襲名記念「織の世界展」にて展示
[参考:京都新聞、読売新聞、産経新聞]
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