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韓国金海市進永邑 4世紀「伽耶」の製錬施設を発見

2009年11月23日 | Weblog
 金海市は進永邑荷溪里(김해시 진영읍 하계리)462番地の農工団地敷地で伽耶時代の住居跡16ヶ所と、鉱石を溶鉱炉に溶かして含まれた金属を選んで精製する精錬炉(제련로)1基と製錬に使われる鉱物を酸化鉱物で作る火鉢である焙焼施設(배소시설)などを発掘したと23日発表した。
 製錬炉は細長い形で全長110㎝、上の部分の直径は約80㎝で平面形状は「8」字形をしている。
 精錬炉は1基だけが確認されたが、排滓部(鉄鉱石を製錬する過程で不純物として出てくる多量の鉄滓を早期に放出する施設)、および焙焼施設などが確認された。近隣住居跡および竪穴内部でも鉄鉱石、スラグ方などが出土して、製鉄と関連した工人集団の生産および生活遺跡だとみられる。
 出土した土器は4世紀のものが大部分である。
 製錬遺構と焙焼施設がセットで確認された事例は国内で今回の事例が初めてであり、学界の注目をあびている。
 金海市関係者は、今回の発掘成果が、伽耶が「鉄の王国」であることを端的に証明する重要な資料になるとして、現在工事中である伽耶歴史テーマパーク敷地内で復元を検討中と話している。
[参考:聨合ニュース]
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