歴歩

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横須賀市・乗越遺跡 相模原国分寺創建期の瓦と同一文様の瓦が出土

2009年11月13日 | Weblog
 横須賀市教育委員会の調査で12日、奈良時代に建立された相模国分寺(海老名市)の屋根瓦と同じ文様の瓦が乗越遺跡(のりごしいせき、横須賀市秋谷)で見つかり、8世紀の中頃に市内に本格的な瓦の生産拠点があったことが明らかになった。
 当時の相模国分寺付近には瓦に適した粘土がなかったため、同寺の瓦は横須賀市内で生産され、相模川などを伝って約40km先まで船で運ばれていたとみられる。
 乗越遺跡は、相模湾に面した海浜部の低丘陵地帯にあり、2007年度と2008年度の発掘調査で瓦窯跡8基が見つかった。発掘後、出土した瓦の破片3000点を洗浄して調べたところ、破片の一つ(縦約5・3cm、横4・7cm、最大厚3・75cm)がハスの花の模様があり、特徴から相模国分寺の金堂や七重塔などの屋根の軒下先端に付けられた軒丸瓦(注1)の一部と分かったという。
 乗越遺跡では、相模国分寺跡から出土したものと同じ平瓦や丸い瓦が見つかっていたが、軒丸瓦が見つかっていなかった。
 横須賀市内では7世紀後半から瓦が焼かれており、瓦技術者を抱える豪族が相模国分寺建立に積極的に協力したと考えられるという。
 発見された軒丸瓦の破片は11月20日から12月6日まで、同市深田台の市自然・人文博物館の特設コーナーで展示する。
[神奈川新聞、読売新聞、TVKニュース]

(注1):記事の写真から「珠文縁単弁五葉蓮華文(じゅもんぶちたんべんごようれんげもん)軒丸瓦」と名づけられた軒丸瓦と思われる。
写真は、相模国分寺跡(H21.11.20撮影)


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