図鑑が一番
野菜の栽培の中で最も厄介なものは病虫害対策です。
初めの頃は、農業改良普及所やJA営農指導部に出向きましたが、圃場を見ないことには判断がつかないことが多く、問題の解決にはなりませんでした。(家庭菜園的な圃場に、いつも忙しそうな担当職員をお呼びするには気が引ける)
病名、害虫の名がわからないと対策を調べようがありません。
名前さえわかればインターネットの検索でほとんど対策が探せます。
そこで、役に立っているのが「家庭菜園の病気と害虫 見分け方と防ぎ方」((社)農山漁村文化教会発行)と「野菜病害の見分け方」(全国農村教育協会発行)です。
しかし、どちらも掲載されている害虫や病気の症例の種類の数が少なく、市立図書館の分厚い図鑑で病害虫の名前を調べています。
先だって、新しい版が発行されていたので、図書館の意見箱に、ダメもとで新しい版の要望を入れておいたところ、3か月後頃訪れたところ、もう入っているではありませんか。
市役所の対応にびっくりです。
小説定年楽農32-2
アスパラガスの茎枯れ病
北海道から持ち帰ったアスパラガスは、株も大きくなり、新鮮なグリーンアスパラは、やわた旬鮮の人気商品となった。収穫し始めて2年ほどたった年に、地際の茎の一部が灰褐色に変色した株を発見した。最初はあまり気にしないでいたが、徐々に広がるので、図鑑で調べてみると、「茎枯れ病」らしい。降雨のたびに、患部から病原菌が飛び散り伝染していき、土中に残るとある。
翌年には、茎や葉が枯れてくる株が出てきた。防除には、秋口に株に茎を残さず、焼き切ることが必要とある。
そんなことはできないので、新しく株を作ることにした。
作付け場所を変え、水はけをよくするために、長い横畝から、短い縦畝にして新しい株を植えた。
しかし、3年でまたもや「茎枯れ病」が発生した。早期に薬剤を散布するも、あまり効かない。
北海道から持ち帰って8年目にアスパラガスの栽培はあきらめた。
小説定年楽農32-3
黒大豆を作付けよう
昭子は、スーパーをやめて、訪問介護の仕事になり、少し余裕ができたのか、年末にはおせち
料理を作るようになった。
おせち料理を食べながら、
昭子「この黒豆は、丹波の黒豆といって、すごく高いんだよ。100g500円もするんだ
よ。どうせなら、これ作ってよ」
一郎「そうか、そんなに高いのか」
早速調べてみると、自宅から30km近く離れた山よりの町で、作付けされており、道の駅で
売られているとのこと。
種苗店に行ったら「丹波黒大粒大豆」として、種子が市販されていた。
夏になったら蒔いてみよう。