定年楽農

第二の人生を農で楽しもう

就農に農地確保は高い壁か

2012-08-18 15:30:26 | ひとりごと


先日、ある日刊紙に、「就農にも高い壁 難しい農地確保」との見出しで、「一定以上の面積を耕作する農家でないと農地が取得できない」、「認定農業者の認定が難しい」など、農地取得に関して、農地法のハードルが高い旨の内容でした。
農地法は、戦後間もないころに作られた法律で、その第1条には、「・・・・・耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえ・・・・」とあり、施設園芸や、大規模化が進んで、必ずしも土地の所有にこだわらないような農業や社会の状況が大きく変わったにもかかわらず、いまだに、耕作者自らの所有をうたっている。
これに象徴されるように、随所で現状にあわない条項が多くある。
それでも情勢の変化に合わせて、一部を改正したり、別の法律を作ったりして、その場をしのいでいるのが現状であろう。
しかし、現場から見ると、現場を知っている人が法律を作っているとはとても思えないような非現実的な条項もある。
農地法の現場の管理者は、地域の農業委員会で、委員は農業者の中からの公募による選挙が建前。選挙の告示はするが、候補者を定員に合わせる調整が行われ、選挙が行われる例は少ない。委員は名誉職的に見られることが多く、必ずしも農地法に詳しい人がなるとは限らない。
また、農業委員会の事務局は、市役所の職員であるが、これまた、他部門を渡り歩いてきた事務員で、必ずしも地域の農業の実情や農地法に詳しい人とは限らない。
このような、農地法の置かれた状況を念頭に置いた上で、じゃあどうすればいいか。
就農というと、やれ住宅の物件とか、農地の取得となるが、法律どおりに行けば、日刊紙の内容の通りです。
しかし、住宅や農地を貸借で始めてはどうかと考えています。
確かに、農地の貸借でも、法律どおりに行けば、農家以外は借りられません。
しかし、法的な手続きをせずに、所有者と相対で貸借すればいいのです。いわゆる一般にいうヤミで借りるのです。
私も借地はヤミです。わが地域の農地の貸借はほとんどがヤミです。
地域では高齢化が進み、田も畑も耕作をしてくれる人を探すのに四苦八苦しているのです。
そこでまず、ヤミの貸借により農業経営を確立し、その実績を示せば、知識のある農業委員会では認定してくれるでしょう。
農業委員会では、真に農業経営を行ってくれる人を望んでいるのです。
途中で投げ出す人に、農地が渡ってしまうのを一番恐れているのです。
知識ある農業委員会では、農地法の非現実性を十分承知しており、法律の幅広い解釈で農家に接しているはずです。
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