下山予定の日
前日夜中11時頃からの雨、3時頃にはやんでいたが、5時頃からまた降り始めた。
小屋横の川はごーごーと音をたてていた。
にごってはいないが、昨日から比べると随分と水量が多く、流れが速い


5時にはちょっと渡渉は無理かなと思いながら朝食。
管理人からは「ちょっと無理」と言われ、2時間待機するように言われた。
最終決定は7時。
2時間また毛布にくるまる
うつらうつらしながら、雨の音を聴きつづけていた。
7時 雨が降り続いている
当然下山はストップされ、たとえ降りたとしても迎えのバスは来ない。
下山を諦めた若者二人、この雨の中、頂上を目指して登って行った。
11時になっても川を渡れる目安になっている石がまったく見えない。
水を完全にかぶっている。ただし、水はにごっていない
が、しかし
今下山すれば、
1~2本渡れてもその先は川幅も広くなり水量も多くなり、渡れない。
戻るにも水量が増えているから渡り返せなくなり孤立する、
今出たら自殺行為だとも言われ
下山は本日不可能とあいなった。
小屋に閉じ込められた 15人
食料は後1食分しか残っていない。さてはて・・・
管理人がそれぞれに非常食を分けてくれる
11時に全員が小屋に停滞することが決定すると、管理人、やおら
「炊き出しするか」と大きな鍋と野菜を出し始め、カレーを作ることになった。
女性陣がカレー班、ソーセージ入りカレーを作り始める。
お米は大きなガス釜登場。
この日以降の予定は全部変更を余儀なくされる。
今回余裕のある日程をとっていたが、今日の飛行機を予約している人、
明日から仕事の人も。皆当然不安顔。
衛星電話の利用を願い出て、管理人にお借りする。
しかし通信感度は風があるためか、非常に悪い。
結局午前中ずっと雨が降り続き、完全アウト
2時頃にやっと雨はあがり、明日の天候回復を祈るばかり
雨がやんでから4時間すると水はひく、という。
本を重いからとふもとにおいてきてしまった。
何もすることがない
天と川の水と雨、木々を眺めることだけ
ほとんどひがな1日、外をながめてぼ~として送る。
それでも時は過ぎゆき、何も考えずただひたすら外をながめて時をやり過ごす。


病院でおとなしく眼をつぶっている父に「なにか考えているの」と問えば、
「考えています」という言う。その気持ちがわかる気がした。
この日の私に「何か考えているの?」と問えば、
「考えています」と答えたであろう。でも実際は
何かを考える時間は山とあれど、ほんとに「無」であったと思う。
つかみどころのない時の流れ方。
今までにこんな過ごし方をしたことがあっただろうか?
5時くらいから水はどんどん引き始め、
かろうじて安全マークの石が見え隠れするようになってきた。
このまま明日の回復を祈る
ビールを外の水で冷やし、管理人いれて16人、

あのぶっきらぼうにみえた管理人、
なかなか味のある人で、趣味も豊富、お酒を飲みながら鹿討のはなし、
渡渉の話し、事故の話などなど話題を盛り上げる。
19歳からこの幌尻を庭にしているガイドのおじさんと共に
小屋にまつわる話を朴訥と語り始める。
カップル1組、単独山行男性2人・女性1人、ガイドさんとおばさん、
親方日の丸の若い衆2人、私達、パキスタン人を含む4人のパーティ
そして管理人の全部で16人
一種連帯感が生まれていたように思う。
前日夜中11時頃からの雨、3時頃にはやんでいたが、5時頃からまた降り始めた。
小屋横の川はごーごーと音をたてていた。
にごってはいないが、昨日から比べると随分と水量が多く、流れが速い


5時にはちょっと渡渉は無理かなと思いながら朝食。
管理人からは「ちょっと無理」と言われ、2時間待機するように言われた。
最終決定は7時。
2時間また毛布にくるまる
うつらうつらしながら、雨の音を聴きつづけていた。
7時 雨が降り続いている
当然下山はストップされ、たとえ降りたとしても迎えのバスは来ない。
下山を諦めた若者二人、この雨の中、頂上を目指して登って行った。
11時になっても川を渡れる目安になっている石がまったく見えない。
水を完全にかぶっている。ただし、水はにごっていない
が、しかし
今下山すれば、
1~2本渡れてもその先は川幅も広くなり水量も多くなり、渡れない。
戻るにも水量が増えているから渡り返せなくなり孤立する、
今出たら自殺行為だとも言われ
下山は本日不可能とあいなった。
小屋に閉じ込められた 15人
食料は後1食分しか残っていない。さてはて・・・
管理人がそれぞれに非常食を分けてくれる
11時に全員が小屋に停滞することが決定すると、管理人、やおら
「炊き出しするか」と大きな鍋と野菜を出し始め、カレーを作ることになった。
女性陣がカレー班、ソーセージ入りカレーを作り始める。
お米は大きなガス釜登場。
この日以降の予定は全部変更を余儀なくされる。
今回余裕のある日程をとっていたが、今日の飛行機を予約している人、
明日から仕事の人も。皆当然不安顔。
衛星電話の利用を願い出て、管理人にお借りする。
しかし通信感度は風があるためか、非常に悪い。
結局午前中ずっと雨が降り続き、完全アウト
2時頃にやっと雨はあがり、明日の天候回復を祈るばかり
雨がやんでから4時間すると水はひく、という。
本を重いからとふもとにおいてきてしまった。
何もすることがない
天と川の水と雨、木々を眺めることだけ
ほとんどひがな1日、外をながめてぼ~として送る。
それでも時は過ぎゆき、何も考えずただひたすら外をながめて時をやり過ごす。


病院でおとなしく眼をつぶっている父に「なにか考えているの」と問えば、
「考えています」という言う。その気持ちがわかる気がした。
この日の私に「何か考えているの?」と問えば、
「考えています」と答えたであろう。でも実際は
何かを考える時間は山とあれど、ほんとに「無」であったと思う。
つかみどころのない時の流れ方。
今までにこんな過ごし方をしたことがあっただろうか?
5時くらいから水はどんどん引き始め、
かろうじて安全マークの石が見え隠れするようになってきた。
このまま明日の回復を祈る
ビールを外の水で冷やし、管理人いれて16人、

あのぶっきらぼうにみえた管理人、
なかなか味のある人で、趣味も豊富、お酒を飲みながら鹿討のはなし、
渡渉の話し、事故の話などなど話題を盛り上げる。
19歳からこの幌尻を庭にしているガイドのおじさんと共に
小屋にまつわる話を朴訥と語り始める。
カップル1組、単独山行男性2人・女性1人、ガイドさんとおばさん、
親方日の丸の若い衆2人、私達、パキスタン人を含む4人のパーティ
そして管理人の全部で16人
一種連帯感が生まれていたように思う。