樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

ちょっとした代休

2010-06-30 01:11:06 | 日記
繁忙期の土曜日に隔週出勤していた分、5月連休にくっつけて代休が
取れるようになっている私の勤務先。私は業務上連休にくっつけられ
ないので、ちょっと時間のある今の時期に代休をとった。
関東の友人たちとアルプス銀座の山開きの前に、山梨・埼玉・長野を
またにかけている甲武信(こぶし)山へ行く計画を立てた。

梅雨の季節、天気のいい週末を選べない代休・・・
出たとこ勝負しかない!とは言え、晴れ女を称していた私だからなん
とかなるだろうと意外にお気楽に目的地へ向かう。

よくよく数えてみたら、山を歩き始めて5年目の今回、100名山の丁度
20頂目となっていた。よくぞ20も登ったなあ~と夜、山小屋の中で
一人ほくそえんでしまった。同行してくれた山友は82頂目!お見事!

甲武信岳、ここは多くの渓流が流れこみ豊かな渓谷、それも人を寄せ付け
ない秘境が残っている。渓流登りをする人にはたまらない場所であろう。
私達は北側の梓山(毛木平=もうけだいら)から千曲川源流への遊歩道か
ら入ることにした。

こんな気持ちいいダケカンバの林が続く道、川を左に右に見ながら2時間ほど続くと・・・
     
         なめ滝あり
         
            そして

千曲川・信濃川の源流地点に到着


ちいさな湧き水、この水はどこから生まれいずるのだろう?
この水が集まり千曲川となる。
初めはほんの小さなちょろちょろの流れが何故か水があつまり大河となる

ここから雨が振り出した。山の頂へ歩を進めるが、なかなかきつい
さすが2400m以上の山。頂上からの眺望はゼロ
へとへとになりながら下り始めたときに赤い屋根が見え、ほっとする

     昔ながらの営利を目的としない山小屋だった
          
         部屋も昔のスキーヤーズベッドを思い起こす雑魚寝スタイル
          今日の宿泊客は35人と多くない
                  

夕食後、今日のメインイベント
若くして小屋を本日任された北爪氏(通称 づめちゃん)が、
ひょんなことからギターの生演奏を披露してくれた。外は結構
激しく雨が降り、翌日のご来光も眺望も期待できない中、小屋
番の粋な計らいかもしれぬ。
             

まぶたの怪我後、新調しためがねが多分山歩きには合わなかった
ためか、めずらしく気分が悪くなってしまった私も、この演奏で
少し気分ほぐれ、激しい雨の音は気になりながらもぐっすり眠れた。

     翌朝、雨はあがる
                 

駐車場まで約900mを下るのだが途中、三宝山、大山・武信白岩などを
登り返しながら進む
       
        唯一、瞬時雲が晴れた瞬間、眺められたのは八ヶ岳連邦だろうか

          そして巨石、そんな上にも木々が根を伸ばし上へ上へ伸びていく逞しさ
                           
                この岩の名前は・・・?○○岩なんですが・・・

くだりのハイライトは十文字峠近くのアズマ石楠花と鎖場・雨にぬれて滑る岩場
一応予定通りの時間で無事下山
裾野の林ではもう ひぐらし がないていた。まだお昼の時間だというのに。

梓山の町内は気持ちのよいほど広大なレタス畑
そういえば中学校の同級生が「おばけレタス」の絵本を出していたことをふっと思い出す。
「みきちゃんの誕生日」という題だったと記憶しているが・・・

さあ~温泉だ~!
と寄った黒森温泉は5月の連休とお盆の時期だけの村営の温泉でがっくりしたが、
次に探した温泉はラジウム温泉。ここには25度の温泉があり、じ~とじっくり
浸かっているとなんだかぽかぽかとする。
一度入るとじわ~と気持ちよく、出られなくなる温泉だった。

山と温泉のセット、まだしばらく足を洗えそうにありません。

夏至

2010-06-23 23:59:22 | 日記
子供の頃、夏至になると昼間が一番長い日だから、夜更かしできる~と
単純に喜んだ記憶がある。夏だ~!もうすぐ夏休みだ~!!と、
夏が来ることが待ち遠しかった。

6月22日、2010年の夏至
今では
この夏至を境に秋分に向かって徐々に昼間は短くなっていくわけで、
太陽が一番高いところに到達してしまいピークが過ぎてしまった・・・
という感覚。あんまり夏が好きではなくなった今、
夏至には適当に蓋をしてそっと無視をする。


昨年の6月下旬
ちょうど夏至を過ぎた辺り、山はやっと夏山を迎えようという時期

           穂高連邦が眺められる鏡平はこんな感じだった。
             
            まだまだ雪に覆われて、池は雪に埋もれてる

           長野県戸隠神社の奥社へ続く参道は木立の整然さと光の暖かさが交差して、歩くだけで浄化されるよう
                         
                          同じ6月とは思えない


7月の開山を前に、今年はどこの山へ行こうか地図を広げ、目で遊んでる

          
           今年行きたい山、筆頭は「水晶岳」。そしてできればおおらかな「薬師岳」
           
           どちらも懐広すぎて、ちょっと難儀やもしれぬ。

お待ちかねの梅雨

2010-06-18 07:03:58 | 日記
日本の四季が崩れかけているとはいえ、
やっぱり梅雨がないと
農作物もお米も、草木も育たない。

やっと梅雨に入った北陸だけど
なんだか雨が少ない。

3年前、土砂降りの中を傘なしで歩いたことがある。
すっきりと気持ちがよかった。正にシャワーのごとく!
ちょっと変かな?

なんだかそれ以来
あまり傘をもたなくなってしまった。
ぬれることが気にならなくなってしまって・・・

雨の季節は雨を楽しむ!
家の中から雨を眺めているのも好き。
雨に洗われた木々は生き生きとしているし
日本家屋の縁側からながめているのがいいかもしれない。
バラバラ、パラパラ、ザ~っと音も聞こえてくる。
やっぱり日本の季節にあった木造の家は
いつの季節にも似合う

昭和レトロを懐かしむ50台
梅雨のあとにやってくる夏はきつい・・・


文化的

2010-06-13 21:26:58 | 日記
6月第2週の週末
今週も体を動かすことは控えて
文化的な週末を送った。

金沢21世紀美術館が再び登場!
90分のレクチャーがあるということで出かけてみた。

講師:国立西洋美術館 館長 青柳正規 氏
題:ジャポニズム再考

5月8日から6月20日まで開催されていた
第1回金沢・世界工芸トリエンナーレ の一環で
日本の工芸の世界化は可能か を問うレクチャーだった。

トリエンナーレというのは3年に1回開催される国際美術展覧会ということ。
金沢で盛んな伝統工芸を踏まえた工芸トリエンナーレ・・・
あまり多くの人の関心はなかったようだ。

が、この先生、私が大学時代にギリシャ・ローマ美術史の先生として
講義を持ち、確かポンペイのモザイク画の講義を私はとっていた。
なんだか懐かしくて足を向けてしまった。

以前と変わらず歯切れのいいお話であっという間に大学の講義時間=90分
が過ぎてしまった。
結論から言えば、日本の工芸の世界化は可能、というより世界化しないと
生きる道はないかもしれない、ということだった。

グッチやビトンのようなブランドと匹敵いや、それ以上に質の高い
日本の工芸品は、いかんせん自分から主張をしない。控えめであるが故に
美しい!と誰をもうならせてもそれで終わってしまう。そこをどうするか。

工芸品の質の高さ、創造性は江戸時代の鎖国があったからこそ高められた
もので、いろいろな制約がないと人も物も育たない。枠があるからこそ、
そこを乗り越えようとまた内に向いて質を高めようと向かう。
この時代にはぐくまれた日本の「工芸品」としての行く先は??

サンプルを提示してそのよき理解者に、良さをいつも身近に感じてもらえ
る仕掛けを作らなければならない、と力説していた。そのために、丸の内
や成田・羽田など海外からの客人が目に触れやすいところに工芸館を作り、
まずは興味をもってもらい、その横に質のよい工芸品を販売できるような
場所作りを考えているとのこと。
文化庁の委託調査事業で工芸の将来像を考え、海外戦略を練ってい様である。

この先生、なかなか面白いことを時々おっしゃる。糸井重里氏との「ポンペ
イに学べ」という本も現代に通ずる話をまとめている。
(抜粋は下記で読めます↓)
http://www.1101.com/pompeii2/index.html

レクチャーが終わって夕方の「タレルの部屋」(ブルーネットスカイという作品)
に寄り、雲の流れをしばし眺める。穏やかな空

自転車を走らせて帰途につくと、犀川を渡る風は涼やかなり






雪深し5月だったっけ・・・

2010-06-10 22:05:47 | 日記
梅雨入りが遅れている今年、
6月になって少し汗ばむ日もあるが
陽が落ちると風はまだ冷たい。

季語としては5月の「爽やかな」6月が始まり
もう2010年も半分が過ぎようとしている。

ちょうど3週間前の山、
   春の息吹を感じる私の大好きな ブナ林 は例年になく雪に覆われつくしていた。
           

             深い空の色に吸い込まれたい気分になりつつ目を移すと
                          ブナ林の明るさにまた引き込まれる感覚 

頂上付近の笹の葉は
   雪の寒さに厚く閉ざされ、
        「えびのしっぽ」と化している
            

夏山の賑やかさを前に
まだシ~ンと静かな山は
そっと息をしつつ、喜びを内に秘めている
           

あと3週間で夏山 開山!