樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

山とのお付き合い

2013-07-28 12:02:31 | 日記
6月だったか
本屋で衝動買いした本、
「深田久弥 その山と文学」

衝動買いした理由は
本のボックスの装丁
どことなく懐かしい色と山の絵


本日、ゆっくり読んでます。

深田さんが書かれた「日本百名山」は通勤電車の中で
好きな山をひょいっとあけて二駅で1つの山を読むペースでゆっくり
かみ締めてます。登った山の頂上の事を思い出しながら、
まだ見ていない頂上の事を想像しながら。

それにしても戦前戦後の登山道への道も整備されておらず
道具も現在のように軽いものではなく簡単にお店で入手できなかった時代
あれだけの数の山へ登るという事は・・・
山への情熱、愛情、並々ならぬものを感じてしまいます。
100挙げるには倍以上、それ以上の山を登っている中から選んでいるのでしょうから。
そして文学者だけあって、山の形容・表現に愛情が感じられます。

昨日登った茅ヶ岳の頂上で初老位の浅黒い方々(山梨県人とお見受け)は
週に5日登っていたけど疲れてきたから週1日にしとる、と言ってました。
世の中にはそんな方々もいるんです・・・ね、時間があって羨ましい。
それぞれの山とのおつきあい

ところで、この本の装丁が何故懐かしく感じるか?

小学校6年生の時、卒業を記念して文集を出しました。
一学年100人に満たない小さな小学校だったので一人ひとり各々手作りの表紙


私はこんな蒼の線で山を描いていたのです
山に登った事なんか一度もないくせに。


小学校6年間を通して父は長野に単身赴任しており
夏休みになると信州の家へ出かけていってひと夏丸ごと過ごしていた時に
知らずと山を眺めていたのでしょうか。
それが印象に残っていたのかな・・・
不思議と山とのご縁があったとうことでしょうか。
山が呼んでる・・・そんな奥底に隠れていた記憶が蘇っているという・・・

小学校の「オモイデ」はねずみに多少かじられていますが

懐かしい顔が文章と当時の写真から浮かび上がります。


この頃からすでにしっかり山に登っている友達がいることを再認識したり
フェイスブックで40年ぶりに再開した幼馴染のページをめくりながら
思わずニンマリの日曜日。




林の中へ

2013-07-28 10:21:47 | 日記
樹間暮は文字通り
「木々の間で暮」らせずとも
時々木々の間で空気を吸わないと暮らしていけない・・・

というわけで今週も山梨県へ
山梨県には「山梨100名山」が選定されているほど
山が沢山ある。結構玄人好みの山ですが。
その中で
今回は2時間半くらいで気軽に登れるであろう山へ
アンドお決まりの立ち寄り湯の週末。

山梨には山と同様、温泉もいたるところにあり
有名な諏訪温泉、石和温泉、塩山温泉と昔からの名湯以外にも
人知れず温泉が湧き出し、石川と同じく「戌もあるけば温泉にあたる」

さて、中央高速を韮崎ICで下りて昇仙峡ラインを登っていく途中にある
茅ヶ岳、近年スタンプラリーのようにブームになっている日本100名山を
記した石川県大聖寺出身の作家「深田久弥」の終焉の地、で知られている山

「百の頂に、百の喜びあり」と刻まれた碑
早春から11月下旬まで登れる1700mほどの山だからか、
こんな暑い夏に訪れる人も少ないであろうとの予感は的中
登りですれ違った人は3人

背の高い木々の葉を揺るがす風が下の道まで到達すると
それは涼しい

赤松とコナラの林を小一時間

あまり登りと言う感じもなく、遊歩道的な広い道が続く


道端には


                    

                                   
のんびりと林の中を散策
こぼれ届く陽ざしは夏とは思えないほど優しい。
葉っぱのフィルターを通すからだろうか

女岩 というあたりから岩場をいくつか越えて
やっと山登りらしくなる。

2時間あたり歩いたところに深田久弥が倒れた地があった。

ちょっと見晴らしが利くところ。
好きな山をいつまでも眺めていられる
山の中で死すのは本望だったのではなかろうか。



夏雲・・・これが曲者・・・

                             
                 秋にも傾きつつある山の頂

                                    



「おとしぶみ」という虫が卵を包み美しく巻きつけた葉っぱ
自然のなせる技!!!  親虫の親心
私の手で巻こうとおもってもこんなに上手く折り込んで巻けませぬ。
誰がつけたのか、虫の名前も風流というか古風でいいねえ~ 


さてさて、立ち寄り湯は 地元の人に教えていただいた
山梨市内正徳寺にあるとある立ち寄り湯
鰻が美味しいらしいけど、そんな贅沢はせず
お湯のみ。3時間で600円

ここのお湯も人の体温に近い温度の湯
黄褐色のお湯は湯量豊富で贅沢三昧、ざあざあとかけ流し
露天の深さのある寝湯にて空を眺めて浸かっていたら
あっという間に1時間が過ぎてしまった。
とろん~としたいい湯♪

夏の入道雲と雨が降りそうな暗雲とのせめぎあい
刻々と変わる雲の姿は見飽きない

しょぼしょぼにふやけた指先・・・
帰りの道中で驚いたことに
手足の皮膚がプルンプルンでしっとり。
たとえ全身に乳液をつけたとしてもこうはならないほど。
この年齢の肌としては自慢したくなるほど?に
肌触りが心地よい

恐るべし温泉
今年は「週末は山梨にいます」ということが多くなるかもしれぬ


酷暑の下界を離れて

2013-07-14 09:28:34 | 日記


7月3連休、どこも混雑しているでしょう。
こちらではちょうどお盆、14日の真ん中に総持寺からお坊様が
お見えになってくださるので、はずせません。

でもでも山歩きはしたいし・・・と
ちょうど暇な息子から誘いがかかり、山梨県甲武信岳の南
西沢渓谷へささっとイオンを浴びにでかけました。


まずは 魚留の滝


次は 三重ノ滝

人面洞やフグ岩をながめながらの散策




身長180センチ以上の息子ものびのび~


   
   こんな道をゆっくりと散策

                 
                  ちょっとした へつりっぽい道 も楽しめます

                                 




この水の源はいったいどこなんでしょう






                               


ここが最後の七ツ釜五段ノ滝




飛び込んで泳ぎたい~ と二人
ラフティングもしたい~ と息子
息子は昔、手取渓谷に飛び込んで泳いだ記憶が蘇るらしい




                   五段ノ滝上流で一休み
                   


こんな川辺だと普通のカップヌードルもとても美味しく感じるもの
そして入れたてのドリップコーヒーと水もしたたる緑
のんびりと川の流れの音を堪能し

復路は渓谷の反対側、トロッコレールが廃線となった跡の道を
トレイルランではありませんが息子は闊歩、私は小走りに
運動量を高めながらもどりました。
途中、御岳神社・山ノ神にご挨拶
1周約10キロの行程、終了

春は石楠花の群生があり、その時期にも賑わうようです。

さて帰路、おきまりの立ち寄り湯
今回は 笛吹の湯 (JAFの割引で400円)

広い空の下の露天風呂につかっていたら
またまた地元のおばあちゃんに話しかけられました。
(話しかけやすい顔しているのかなあ~)

昔からの言い伝えや地名の話を30分ほど湯に浸かりながら伺いました。
いや~、ここのお湯(露天)非常にぬるめで人肌の温かさみたいな感覚で
絹を纏っているような心地よさ
いくら浸かっても湯あたりしない湯だったんです。

おばあちゃんいわく、
このお湯の温度は奇跡的にも人間の「羊水」とまったく同じ温度なんだそうで
昔の記憶が蘇るところだとか。

十五夜にここでお月見したり、
北回帰する雁たちをここから眺めるのが楽しみの一つ、と。
(すぐ近くに「雁坂」という地名があるのは、ここが通り道だからかも、なるほど!)

贅沢な時間を過ごしているおばあちゃんに 
夜独り 勝沼ワインで乾杯!


本屋で立ち読み

2013-07-09 23:27:01 | 日記
昨日娘と某所で待ち合わせ
本屋で時間があったのでウロウロしていたのだが

辰巳 芳子 の特集雑誌が出ていた。
平凡社の「太陽」別冊
スローフード の特集でもあった。

「いのちのスープ」というドキュメンタリー映画で有名になった
鎌倉在住のお料理研究家
「てしお」にかけて、旬のものを摘んで
時間をかけて料理をする。
それぞれの美味しいものを引き出す力がある
そしてそのエネルギーをいただく。

「ブナのいのち」とネーミングされた御米
ブナの林からあふれる水を利用しての有機栽培のお米の話
ネーミングは彼女

など等 興味深く思わずしっかり立ち読みしてしまった。

そして購入したのは結局まったく別の本
「深田久彌 その山と文学」という箱つきの本
日本百名山を書いたことで知られている深田久彌(石川県大聖寺生まれ)
は山を愛したが、彼は登山家ではなくなによりも文学者であった。

この本の装丁に描かれている山が何かしら懐かしい。
私が小学校卒業の際に描いた文集の表紙の山の絵と
色といいよく似ていたからだと気づき
思わず手にとってしまった。

CDやレコードのジャケ買いならぬ装丁買い?
いやいや中身です。

磐梯山

2013-07-06 15:35:54 | 日記
赤湯温泉の朝の露天風呂からあがり
お膳で運ばれた朝食をいただき
硫黄の匂いをぷんぷんさせながら
「宝の山~よ」と民謡に歌い継がれている磐梯山の登山口をめざす日曜日

磐梯山は火山です。硫黄の匂いをさせても大丈夫でしょう・・・。

朝早くでたつもりでも駐車場は満杯。でも
ラッキーなことにもっと早く登った人が下りてきた時間だったようで
いくつか空きができ車を滑り込ませる。
観光バスやマイクロバスが停まっている、ということは
山は混んでいるだろうなあ、とちょっとひるむが
時間がずれているから大丈夫!と歩き始める。


石川のチブリ尾根のブナと比べると寂しいが、
細い幹のブナが続く道をゆるゆるとゆく
風が通って涼しい。葉がこすれあう音が耳に心地よい。

太いブナって貴重なんだ!

ブナの林を緩やかに登りつめると
中の湯
昔は温泉宿が開いていたようだが
今はぼろぼろの壊れかかった建物が物悲しい

木道の湿地帯を抜けると
急に登りがきつくなる

でも先週の光岳に比べるとちょろいちょろい?!
そして可憐な花々が声をかけてくる




尾根に出ると裏磐梯の沼が見え隠れしたり
荒々しい噴火跡が目に飛び込んでくる


頂上へはグンナイフウロなどが咲いているお花畑を通り、
茶屋街を通って最後の直登

クラスで登っていたのか小学生の4~5年生たちが塊で
下りてくるのにすれ違う。「あと1分ですよ~」「ファイト」
と元気な声で言ってくれる。
疲れた顔しとったのかな・・・
ほんとに子供達は疲れを知らないみたいに楽しそう!
前後の先生方も活きがいい。

確かに1分ほどで頂上へ出た


ちょっと霞んだ風景をながめ中学生らしき集団が下山するのを
待ちながら昼食で時間調整。
ここから休憩なしで一気に駐車場へ。

この山は歩きやすいのか若い人たちも多い
入門編には丁度いいのかもしれない。

さて、東京へ帰る前に温泉温泉・・・と鼻ナビを効かすのだが
なかなかヒットしない

「磐梯熱海」という駅を見つけ、「熱海」というのだから絶対温泉があると
街中へ入ってみた。立派な温泉旅館がいくつかこじんまりと纏まって
建っている。やっぱり温泉街らしいのだが、立ち寄り湯は1000円と高い!

う~ん・・・と
「元湯」の看板

温泉街には地元の人用に源泉掛流しの「総湯」とか「元湯」があるもので
ここにもありました☆

ところが赤湯どころでなくもっとぼろくて古い
大丈夫かなと覗くと番台の親父さん、入ってく?と聞く。
入れますか?という当たり前の問いかけに「どうぞ」と。
「2時から250円、4時からは200円だよ」
もう一人が「10時からは500円ださ」って。
250円のお風呂?ときいたら、入ってみればわかるさ!とのご返答

結論からいうと確かにぼろい、けど温泉は正真正銘の温泉
アトピーに効くという

白峰温泉の昔の古い総湯とおなじく深い浴槽(立てひざして丁度首位までお湯)が二つ
一つは市営の源泉、51度(ここへ来るまでにさめて風呂場では43度らしい)
もう一つは「元湯」の源泉、これは30度くらいで冷たい。

主のような毎日来ているというおばちゃんに声をかけられた。
「今日初めてやろ?」教えてあげるから・・・とシャワーの使い方を指南され
この冷たいほうの温泉の効用を教えてもらった。

すごい勢いで流れ込んでる源泉で目を洗え!とまず言われ
言われるままに目をぱちぱちっと。白内障も治るという。
そういえば周りにいた若い人二人はう突っ伏せに顔をつけて浮かんでいる。
アトピーとか皮膚にいいそうでそうやっているらしい。
飲んでもいいよ、水代わりだからと言っていたが
確かに洗い場の横にペットボトルが2~30本並んでいる。
1本持って帰れ~ともお勧めいただいたが丁重にお断りした。

この2つのお風呂を交互にはいっているとあら~不思議
体の中に浸透圧で水が浸みこんでいくのが分かる。
これはお風呂を出てからじわじわっと感じてきた。
皮膚の下に水分が溜まった感じと言うのかな~?
それでいて汗が噴出さずさっぱりしている。

不思議の国 日本
あのおばちゃん、100歳まで元気に生きそうだわ