樹間暮のきまぐれライフ

ゆったりと・・・残りの20年は過ごせそうにないけれど、きまぐれな日々の生活を少しだけでも記憶の底に残しておくきっかけに。

南部杜氏の里

2017-04-23 20:12:59 | 日記
日本酒を仕込む人を杜氏という
能登杜氏杜氏、南部杜氏 が有名であるがその
南部杜氏は南部藩お抱えの杜氏だから南部杜氏
その発祥の地が
岩手県の紫波町、盛岡の南に位置する

ここにはまろやかな水が涌き出ていて
まずは久しぶりに水を汲みに出掛けた

名前も 水分神社


現在でもここの水を近隣で上水道に使い
田畑の水もまかなっているらしい。
石川県の辰口町に夜な夜な水を汲みにいっていたことをふっと思い出す。

確かにまろやかな水
でも、甘味はちょっとないかな

この町には造り酒屋の蔵元が4軒残っている。
そのうち2軒に寄ってみた。





ここは、月の輪酒造
ずっと行ってみたかったところ
なぜって、大学のゼミの先生の名前が「月輪先生」で東北ご出身だったから
もしかするとご親戚?と思って。そうある名前ではないので。
ところが、こちらの蔵元は横澤さんとおっしゃるとのこと。
そのうえ、杜氏は女性の横澤さんの奥さまだそうだ。
石川県のお寺さんにお酒を納めているとのことだが、
そこのご住職がなんと「月輪さん」なんだとさ。
こんど石川に戻ったら、どうも能登半島にあるお寺さんなので
ちょっくら調べてみようかね。

もう1軒
小さな酒蔵 廣田酒造


上の月の輪酒造も廣田酒造もどちらも
ドアを開けて入った途端に甘い麹の香りが鼻をくすぐる

ここは新潟の酒造さんから研修生を引き受けたり
作付面積日本一のもち米で甘酒をつくったりしてる。
おすすめ品の純米酒 廣喜(七を3つ書く古い字体)を購入

今晩は
月の輪酒造の絞りたてを浄法寺の漆の器で!


さすが、絞りたて!(今の時期しか手に入らない)
若いというか、素直というか、フルーティーな香りではあるけど
1本まっすぐ刺さる感じのお酒です。
あ~やっぱり日本酒うまし!

きこりの棟梁

2017-04-21 23:51:58 | 日記
大工の棟梁 という言葉は耳にすることがある。
が、
きこりの棟梁 という言葉は初めてきいた。

要するにきこりの元締め
でもただの元締めではない。
あまたいる(今は数が少ないが)きこりの中でも
特殊能力が備わっている人のことをこちらでそう呼ぶ。
現在たったひとり

その人を追いかけたドキュメンタリー映画
「先祖になる」がある。

頑固じいさんのきこり
震災で被災したが、決して仮設住宅には住まん!
災害公営住宅にも住まん!
と山の麓に自分で家をたてるといって建てた人

きこりの棟梁 の特殊能力は
木を眺めただけで、この木のこの部分はあそこの柱、
ここの幹はあそこの柱
この曲がっている幹はあそこの梁!と
森の木を切る前に
木を眺めるだけで家のどの部分にどの木を当てるのかを
見極めてしまう。そして木を切る

このきこりの棟梁
陸前高田にはもう一人しか残っていない

きこりにはなれても
きこりの棟梁になれる人は今いずこ?

春 のどけき平泉

2017-04-17 21:35:19 | 日記


20度近い気温に誘われて胆沢ダム近くの桜の回廊へ
花見に出掛けた日曜日
残念ながら蕾は固く、桜の季節には届いていなかった。

帰り道、平泉を再び覗く

平泉はちょっとした丘の中腹にある。
金色堂の春は遅くまだまだ遠いかな
でも、
春を告げる山野草があちこちに群生しにこにこ笑い始めていた。







そろそろ山も笑い出したので、
白山神社にもお参り
その横にある能舞台の茅葺きも綺麗に葺き直されて春を待つ


岩手北部 生かしていく漆

2017-04-17 20:43:51 | 日記
土曜日、東北でも15度を越える暖かさ

以前から岩手に居る内に是非行ってみたかった 
日本の漆の原点、日本漆生産日本一(6割)の
岩手県二戸、浄法寺(じょうぼうじ)へ車を走らせる。



漆の幹に傷をつけ樹液を採取することを 漆を掻く という。
6月から掻き始め、9月頃で終える。
最初は出が悪いので、あまり傷つけず、木を労りながら掻いていく
だから、傷は逆三角形となる。
6~7月に掻いた漆は 初漆
8月に掻いた漆は 盛漆
9月に掻いた漆は 末漆
時期によって漆の質・量ともに違うそうだ

奥が深い漆のはなしをじっくりと聞かせていただいた。
漆掻きの職人も老齢化、若い人を求めている。
漆掻きの道具を作れる職人はもう一人しか残っておらず・・・

昔は JAPAN といえば、漆塗りだったのに
縄文時代より続く先祖の知恵がここで途絶えるのか・・・

などと考えながら周りを見ると
柔らかな日差しのもと春が恐る恐る顔を出していた。
もういいのかな?と様子を伺いながら






近くに、瀬戸内寂聴さんが再建に力を尽くした 天台寺 がある。
その麓、大きな大きな桂の木
その足元から水がわき出ている 桂清水



境内脇には樹齢500年とされていた杉の跡
内径に畳が7畳敷けたとか




漆の需要があれば、いや、なくとも
伝統を守り、漆の名の下に日本漆の誇りとともに
今後を生き抜いていくであろう浄法寺

All japan のぐい飲みを記念に購入した。