1日、済州市健入洞の済州港第7埠頭(ふとう)。9階建てのクルーズ船から降りてきた観光客たちが、農楽隊の公演に、盛んにカメラのシャッターを切っている。この公演は、中国・上海と済州を結ぶ定期国際クルーズ船「オリエンタル・ドラゴン号」(1万8455トン、全長171メートル)が今年初めて済州港に入港したことを歓迎するために準備された。公演が終わると、入国手続きを終えた500人余りの観光客は、済州産のミネラルウォーター「済州三多水」と中国語の観光案内パンフレット、地図を受け取り、それぞれ観光地へと向かった。
40代のある中国人観光客は「美しい景色で知られる済州に来てワクワクしている。今夜済州島を出発するまで、天地淵瀑布(滝)やウェドルゲ(沖合に浮かぶ奇岩)など済州の名所をくまなく回るつもりだ」と話した。
オリエンタル・ドラゴン号は1週間に1便、年末までに計24便が運航される予定で、およそ1万2000人余りの観光客が乗船する見込みだ。
済州島が、日本や中国からの国際クルーズ船の寄港地として活気を帯びている。今年に入り5月までに済州港と西帰浦市の和順港から済州島に入港した国際クルーズ船は15便で、訪れた観光客は1万5290人に上る。年間では船会社8社が運営するクルーズ船が80便入港し、約8万人の観光客が訪れると見込まれる。これは、昨年済州島に入港した国際クルーズの運航実績(49便、乗客5万5240人)よりも約30%多い。
国際クルーズ船の観光客数は、2004年の753人を皮切りに05年に約3200人、06年に約1万1260人、07年に約1万7280人、08年に約3万人、09年には約3万8100人と、着実に増加している。
済州道の呉翊哲(オ・イクチョル)海洋水産局長は「済州港の外港に長さ1425メートルの防波堤と360メートルの国際クルーズ船接岸施設を建設する工事が8月に終われば、8万トンクラスの国際クルーズ船が接岸できるようになる」と説明した。また、13年までに済州港の外港に地上3階建て、総面積5700平方メートルの国際旅客ターミナルを完成させ、クルーズ船で訪れる観光客をさらに呼び込みたいとの意気込みを語った。
- 今月1日、上海-済州を結ぶ定期国際クルーズ船「オリエンタル・ドラゴン号」が済州港に入港、中国人観光客が下船している。