たけじいの気まぐれブログ

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藤原緋沙子著 「夏の霧」

2024年08月30日 20時51分50秒 | 読書記

図書館から借りていた、藤原緋沙子著 「夏の霧」(廣済堂文庫)を、読み終えた。
本書は、著者の長編時代小説、「隅田川御用帳(すみだがわごようちょう)シリーズ」第8弾の作品で、「第一話 雨上がり」「第二話 ひぐらし」「第三話 凧の糸」「第四話 母恋草」の連作短編4篇が収録されている。
「隅田川御用帳シリーズ」は、縁切り寺「慶光寺」の御用宿「橘屋」の女主人お登勢(おとせ)に雇われた、元築山藩藩士の浪人塙十四郎(はなわじゅうしろう)が、「慶光寺」の寺役人近藤金吾や、橘屋の番頭藤七等と共に、縁切りを求めて「橘屋」に駆け込んでくるいろいろな女達の様々な事情を探り、絡み合う悪事や謎を解明、愛憎乱れる 女と男の深い闇を、人情と剣とで見事に解決していく、悲喜こもごもの物語である。


読んでも読んでも、そのそばから忘れてしまう老脳。
読んだことの有る本を、うっかりまた借りてくるような失態を繰り返さないためにも、
その都度、備忘録として、ブログ・カテゴリー「読書記」に、書き留め置くことにしている。


「第一話 雨上がり」
▢主な登場人物
 段七、お勝、お菊、長治、
 石黒左仲・松乃、おえい、伊佐次、
 仙石屋儀兵衛、

▢あらすじ等
 牡丹栽培が大当たりでしていた段七の女房お勝が、段七が稼いた金五十両、百両全部を
 持ち出しており、離縁したいと橘屋に駆け込んできたが・・・・。
 お勝の娘お菊が何者かに拐かされ、脅迫状が・・・・。
  「お勝、ここに金がある。この金を長治さんに」
  「すべて俺が松乃さまのことを内緒にしたのが始まりだ。責任は俺にある。
  それにお菊は俺にとっても大事な娘だ」
  「だっておまえさん、そのお金は」
  お勝が包をつかんだ時、お菊が泣き出した。

「第二話 ひぐらし」
▢主な登場人物
 甲州屋政右衛門(鬼政)・初太郎、五助、お梶、文治、
 法雲、大野又兵衛、
 柳庵、楽翁、幽仙、
▢あらすじ等
 鬼政と忌み嫌われていた甲州屋政右衛門は、女房を亡くとすぐ隠居したが、最近 多額の使途
 不明金を要求され困っていると、息子初太郎が橘屋へ相談にやってきた。
 鬼政とは、過去に、駆け込んだお梶を救ってもらった恩義が有るお登勢、体を張って、
 真相究明に乗り出し・・・、
  「お登勢さん、これがお梶さんが返済してくれたお金です。この六両は私の支えになります。
  この歳になって初めて。金もただの金じゃないということが分かりました。・・・・」
  政右衛門は少年のような眼をして言った。
  「十四郎様、あの二人、きっと先々一緒になるかも知れませんね」
  お登勢は、根岸の隠居所を振り返って言った。

「第三話 凧の糸」
▢主な登場人物
 竹次郎、松太郎、三国屋梅之助・お信、
 与助・お兼、おとめ、
 お静、千太、八兵衛、
 土左ヱ門の伝・おまさ、
 松波孫一郎、
 もみじ屋伊助・お鈴

▢あらすじ等
 夫松太郎に殺されると、橘屋に駆け込んできた豊島屋のお兼が、投身自殺?、不審?
 お登勢、十四郎が、その真相究明に奔走、次第に、凧作りの名人竹次郎、松太郎の過去が
 明るみになり・・・、
 竹次郎が決意・・・、
  「それはそうと十四郎様、お静さんとは本当になんでもなかったのですか」
  お登勢は白い手を口にあてて、くすくす笑った。

「第四話 母恋草」
▢主な登場人物
 片岡慎之助、中井甚五郎、
 片岡庫之助・美佐、片岡市之丞(片岡市之助)、お夏、
▢あらすじ等
 橘屋の玄関に崩れ落ちるように入ってきた若侍片岡慎之助と病身の武士中井甚五郎、
 最愛の母親美佐を奪い、父親片岡庫之助を惨殺した男を、敵討ちするため、陸奥国中江藩から
 江戸に出てきたのだというが・・・・。
  「母上・・・・、母上・・・・、母上・・・・・」
  慎之助はむせび泣く。
  お登勢も側に座って、涙を押さえる。
  「泣けばいい・・・、慎之助、母のために存分に泣いてやれ」


 

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読めない書けない難漢字 No.78

2024年08月30日 18時06分59秒 | つぶやき・うんちく・小ネタ・暇つぶし・脳トレ

普段、会話や文章で、あるいはテレビやラジオ、新聞等で、ごく普通に使われている言葉で、誰でも知っている言葉の中にも、いざ、咄嗟に漢字で書けと言われると、「???」となってしまう言葉が、結構有るものだ。
もちろん、漢字検定何級、漢字クイズ王なる人達にとっては、御茶の子さいさいなのかも知れないが、一度や二度、聞いても、教えてもらっても直ぐそのそばから忘れてしまう類の爺さんは、たまたまそんな漢字に出会うと、「へー!、そうなんだ・・」、その都度、目から鱗・・・・、になってしまう。
今は、有難い世の中、漢字不勉強で語彙力の無い爺さんでも、PCやスマホの漢字変換ソフトのおかげで、ブログ等には、読めない、書けない難漢字であっても、平気で、知ったかぶりして書ける時代だが、「じゃ、実際、自分で読んでみろ、書いてみろ」と、問題に出されたら、降参してしまうこと多しである。


先日、読み終えた時代小説の途中で、ふっと目に止まった漢字が有った。子供の頃からよく知っている言葉であり、使っている言葉、「もうろう」だが、どうも、これまで、しっかり覚えたり、自分で書いたことは無かったような気がする。文章等では、文脈から、なんとなく読めるし、だいたいの漢字の格好は分かるものの、いきなり、「漢字で書いて見ろ」と言われると、
「えーっと?、えーっと?」に、
なってしまう言葉だ。
別に、「もうろう」を、漢字で書けなくても、日常、困ること無しだが、ブログ・カテゴリー「つぶやき・うんちく・小ネタ・暇つぶし・脳トレ」に、書き留め置くことにする。

















(漢字)

朦朧

(意味)

かすんではっきり見えないさま。
おぼろげなさま。
意識がぼんやりとしてはっきりしないさま。

(用例)

今日は、睡眠不足で、朦朧としている。
春の夜の朦朧たる月影。

(拡大してみると)

朦朧

 

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