草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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朝日も読売も偏向報道ならどうするか

2011年05月29日 21時04分57秒 | 
 原発推進派の識者、専門家、科学者のみが登場するNHK、朝日、毎日、読売は、「安全です」しか言わない。今、週刊誌や月刊誌、単行本に出てくる反原発の学者たちが、決して登場しない不思議について思ったことがありますか。今なお、事故が拡大し続け、その深刻な状況を訴えるような学者は決してテレビには登場はしない。バカみたいに「安全、安全」と言う東電に飼い慣らされた学者の話ばかりを掲載するのが今や朝日などの報道機関の常態である。不偏不党、中立公正であるはずのマスコミが決してそうではないということに私たちはさすがに気がつかねばならない。あの朝日は社説で原発を結局肯定している。ジャーナルの明石昇二郎氏の論説には、「4月10日に高円寺で1万人以上が参加した反原発デモについて報じたのは、共同通信と日本テレビのみ」であったと書かれている。同氏によると「テレビで原発の話しはタブー」ということらしい。
 さて、これも同氏の指摘である。
  ・朝日も、読売も、フクシマ事故発生直後の3月15日の「放射能、首都圏襲来」及び「福島県内拡散」を事前に速報しなかった。
   注 報道はすでに汚染された後になされたことは周知のとおりです。
  ・今、いったい原発から環境中に放射能がどれだけ放出され続けているのか。
   注 原子力安全委員会の試算  4月5日 1日あたり154テラベクレルの放射能を放出。
   注 テラは、1兆倍。つまり154兆ベクレル。ただし、放射性ヨウ素に換算したもの。
   注 3月12日から15日正午までで約19万テラベクレル=19京ベクレルの放出量になる。
   注 新聞やテレビがこういう重大な事実をどれだけ国民に報道してきたか、また今現在報道しているか。朝日のモニタリングポストの数値報道は計測地点には一切注記も記さない曖昧な報道姿勢である。今なお漏れ続けている放射能についてのリアルタイムの報道がなぜできないのか。
  ・文科省は放射能で汚染された学校の校舎や校庭を今後利用する際の暫定的な目安として、校庭における空間線量率を1時間当たり3.8㍃シーベルトに設定した。
   注 これ未満の学校では校庭を自由に使える。またこの基準を超えても1日1時間程度なら使える。
   注 国は「放射線管理区域」として、1時間当たり0.6㍃シーベルトとしている。すると校庭の基準はその6倍に相当する。
   注 この国の措置を批判するメディアがないのはなぜか。
  ・高濃度に汚染された瓦礫の処分はどうするのか。
   注 「策がない」ままで推移するのか。
  ・家や仕事を丸ごと失った人たちはこれからどうなるのであろうか。
   注 「策がない」ままで推移するのか。
  ・フクシマの事故では、報道の社員や記者のほとんどが、原発の半径20㌔圏内の取材には自ら危険を冒して行くことはしていない。実際に取材に赴いているのは、フリーの記者ばかりである。
   注 それもフリーの記者が自己責任で取材したという体裁をとっている。
   注 つまり、私たちは、朝日などの記事を読んでいるが、その内容はフリーの記者の取材により得られたものである。朝日の社員や記者はたいていは県や国、東電からもらった文書をそのままに記事にするだけである。すべてが後手であり、国民に真実を知らせるなどという気概もない。

  私がもっとも腹立たしく思うのは、3月15日の「放射能、首都圏襲来」及び「福島県内拡散」を事前に速報しなかったということである。もちろんこれは国が第一にやるべきことであった。しかし、国は国民が被曝してもかまわないという政治決定をしていた。そして、すでに平和ボケしたマスコミも国から渡される事後文書をそのまま伝えるだけの無能な御用新聞・テレビと化していた。国民にマスクをするとか、屋内にいるとかのなんの注意も促さなかった政府とマスコミはいったい何なのか。国民を危険に晒して、人情話などの差し障りのない報道ばかりをするのが今の大新聞である。
  私たちは、国というものが、都合により、国民の生命を平気で犠牲にするのだということを知ったとおもう。日本の政府は、福島の県民や国民が被曝してもかまわないという政治決定をした。そして相変わらず御用学者には「安全」と言わせている。新聞もテレビも決して真実を伝えないというのが真実である。朝日は、まるで良識ある第三者かのような偽装をしてその実は肝心の真実はなにも伝えない。テレビで反原発などだれかが言おうものなら、すぐに放逐されてしまうのが今の日本のメディアであろう。
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