草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
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6月にやれること

2011年05月31日 09時20分13秒 | 
 お早うございます。今日は晴れているようです。台風は温帯低気圧となり消滅したようですが、昨日は強風でした。梅雨なのですから、雨が降らなければ田植えができない、ということになるはずですが、福島やその近隣の県は試練です。今もなお放出を続ける放射能にますますこれから汚染は深刻化するでしょう。
 さて、明日からいよいよ6月です。昨日は夏の予定をなんとか作りまして、配布にこぎつけました。私の体力との兼ね合いで無理をしないように休みを挟むように工夫しました。それで指導時間を去年並みに確保するようにはしましたが、それぞれに特別の予定があるみなさんにはある程度泣いてもらうほかないと判断しました。それぞれの学年が、夏という長時間勉強に没頭できる機会を無にしないようにと祈っています。正直毎年の夏が終わって、こなしたことのそれほど多くないというのが実感です。算数にはやはり時間をとられます。過去問もなかなか思うようには進まないものです。作文もなかなかいいものが書けない。読解もどれだけ成果があったのかいつもわかりません。それでもとにかくあの暑い炎天の夏の期間を1日7時間勉強に集中したという体験は強く記憶に残るものです。思考経験というのは、なかなか形に残せて、成果を計れるものではありません。夏にひたすら考えた経験がそれからの秋から冬にかけての一気呵成に仕上げていく勉強になにか目に見えない強い何かをもたらしているのではないかとは思っています。もしかしたらそれは知識などではなくて「何事にも動じずじっくりと考えていこうとする」姿勢なのではないかと思います。夏に得た知識の量なんていつも「えっ」と思うくらい少ないと思います。しかし、じっくりと考え抜いてきたという経験は何も形は残さないけれど後々大きな力になるような気がします。
 そうはいっても、私も思考訓練のために最高の指導は提供しなければならいないとは思っています。考え抜かれた最高のレジュメ教材や市販の優れた教材を積極的に取り入れて、指導の実を図りたいと思っています。
 7月は実質プレ夏休みです。竹の会でも、夏と同じような指導メニューで例年進めています。特に、小6では過去問練習が本格化します。それで6月はどうかということになりますが、それはもう算数による思考訓練に尽きます。ここは徹底して「考えて」ほしいと思います。ただ算数の問題も次第に難しくなってきます。中には、「考えても無理」という問題も忍ばせています。これは、考えてどうにかなる問題ではないが、それに含まれる「しくみ」「原理」を学んでほしいとう問題を意図的に入れて、説明のときに理解してもらうためです。もちろん割合などの基本の理解にかかわる必ず「解いてほしい」検査問題も忍ばせています。それからパターン化した問題だと脳を固定してしまうので、たとえば、食塩水の問題は今では竹の会の子どもたちはみな得意ですが、同じ割合の問題でも「何分の一」という考え方が入ると途端にフリーズする女子がいるように、私のレジュメは実に様々な問題をまぶしてあります。これは、パターン化した問題の固定的な思考を排除する意図です。常に、柔軟に思考のみで臨んでほしいからです。
 こうして、6月は算数をさらに極めて思考を深化させてほしいと思います。
 それから、読解については、天声人語の解読に力をいれたいと思います。今は書写に重点を置いていますが、これが軌道に乗ってくればまた次の一手を考えています。書写したら家庭で少なくとも10回は音読してください。
 家庭での学習の注意点ですが、特に、「理科の攻略」は時間があればできるだけ進めておいてください。それから裡社製本版を持っている人はこれを読むのもいいことです。万遍なく教養をつけるという意味でかなりに有効と思います。土日はできるだけ過去問も進めてください。塾だけではやれる量に限界がありますから。
 読書も続けてください。
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