草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

マインドセット

2008年06月29日 19時51分30秒 | 
タイトルは朝日の書評欄に紹介されていた本の書名です。副題として「ものを考える力」とある。書評では「跳び箱の跳び方について, 手足の使い方などノウハウを細かく書いた本と, 思い切り踏み切ったら空を飛ぶように跳ぶと意識の持ち方を伝える本とでは, つい手にとるのは前者だが, 本当に跳べるようになるのは後者だ」とある。ノウハウ本というのは, . . . 本文を読む

指導の実際~変化という技術

2008年06月28日 08時54分41秒 | 
 もうすぐ6月も終わる。毎年このくらいになると入会が難しくなる。なにしろ小さな塾で大手のようにはいかない。渋谷の片隅で細々とやってきた。竹の会を開設した当初は, 近くの代々木中学も1つの学年だけで180人以上いて, 竹の会は中学生で占められた。評判を聞いて人が集まった。上原地区・代々木地区・南新宿辺り・西原・6号通りなどには竹の会のOBが300人前後はいる勘定にな . . . 本文を読む

未分化のもたらすかべ

2008年06月26日 09時50分25秒 | 
 子どもの頭の中というのは, おそらく未分化な世界なのであろう。おそらくはものごとは単一にしか入っていかない。計算という高度に形式的であり抽象的な操作技術をマスターする過程はその子どもの脳世界にいったいいかなる影響を及ぼすのであろうか。少なくとも彼らの脳世界が複雑な計算を解くという過程を通して拓かれていくということはいえるようだ。子どもはわからないことは形式的に「まねる」ということで切りぬける。あ . . . 本文を読む

「心配だから何度も読んだ」

2008年06月24日 08時08分40秒 | 
 冒頭の標題は, 私の出身校九州大学法学部教授であられた井上正治先生が, 高等文官試験司法科(今の司法試験)を受けるために半年間下宿にこもって勉強されたという逸話の中に出てくる言葉です。何の本だったか忘れたのですが, 井上先生の書かれた体験談を見つけて感動し何度も読んでいたころがありました。先生は大学のとき主任教授に「大学に残りたい」とお願いしにいったそうです。す . . . 本文を読む

夏期指導における理科・社会の指導について

2008年06月22日 10時59分14秒 | 
 夏期指導の申込受付中であるが, 小4や小5あるいは中1などに理科・社会を含めたコースへの申込が相次いでいる。当初は受験組を除いては, あまり申し込む者もいないであろうと鷹揚にかまえていたのだが, 当面受験と関係ない組に安易に新小問や新中問を与えてやらせるというわけにもいかない。それに小6には受験しない私立の子もいる。そこで, ここのところいろいろと頭を悩ませてい . . . 本文を読む

子どもの主体的思考力を育てる

2008年06月21日 21時27分08秒 | 
 小学4年が入って1,2か月たったか。 早い子は, 1月も経たないで, 分数の混じった四則演算をマスターした。もちろん小数の割り算であまりを出す計算はすでに解ける。これからスピードと正確性をつけながら, さらに難度の高い計算に日々取り組むことになる。遅い子でも2か月もすれば分数に挑戦できそうだ。竹の会では, 計算4題をまず解くのがノルマだ。が, . . . 本文を読む

大手で失敗する初心な親たち

2008年06月20日 09時52分06秒 | 
 もちろん大手で成功されている方もたくさんいるわけです。が, 大学入試はともかく高校入試に関しては, 実は, 成功したひとたちの何十倍いや何百倍もの涙をのんだ人たちがいるのではないかと思います。たしかに , 大手を見学したり体験したりして何もかもが整備されているかのように錯覚してしまうだけのしかけが大手にはあります。大手だけのテキスト, きれいな教室, . . . 本文を読む

「天声人語」のこと

2008年06月19日 15時30分23秒 | 
 竹の会が天声人語を国語指導の中心において3か月が経過した。私の選んだ天声人語(表)に創作問題(裏)を付したものを表裏1枚として日々配布する。辞書を使うのは自由である。いや辞書は使わなければならない。5年生や6年生の中には, ほぼ「読みとる」者がちらほら出始めている。天声人語は, 文章表現・内容において, 現代の知的水準を代表するものといっていい。子どもがこれを読 . . . 本文を読む

混乱する子どもの脳とは

2008年06月18日 09時49分53秒 | 
 気になる言葉「弱さと向き合えない若者」(天声人語6月18日)。18日の天声人語は太宰治に関する。将棋の羽生名人に関する若島京大教授の解説「たとえ劣勢にあっても, 固定観念にとらわれずに現時点の状況を分析・判断し最善手を探していく力はずば抜けていた」「驚異的なねばり強さ」。羽生の本は私も何冊か読んでいる。思考に共鳴するところがある。 . . . 本文を読む

未知イズム

2008年06月17日 10時20分36秒 | 
 きのうは ,マクス・ウェヴァーの「官僚制」を斜め読みした。小さな活字の小冊子である。学生のころよく耳にした本ではあったが, 今新たに読んでみて19世紀に書かれた内容がここまで正鵠を得ていることに感銘した。毎日歩かないとどうも体調がすぐれない。考えに詰まると歩きながら考える。速足なので渋谷まで10分で着く。時には歩きながら何も考えないこともある。頭の中が真っ白ということもある。解決に悩んでいた問題 . . . 本文を読む

「理科・社会」の指導に想い続けてきたこと

2008年06月16日 10時04分41秒 | 
 まず数学を極めた。それから英語を極めた。そして算数を極めた。「極めた」というのは, 単に独学に時間を割いたという程度のことだ。国語の方法はいつも試行錯誤だった。つまり決め手がなかった。救いは私の読書好きだったかもしれない。読書を通じていつしか国語指導の枠組みみたいなものが私の心にできあがっていった。そのイメージにあった方法をとりあえず探したら今のような方法にたどりついた。天声人語には私が直接設問 . . . 本文を読む

passport効果

2008年06月15日 18時32分20秒 | 
 passportとは, 竹の会のコースの1つです。もっともコースは現在では2つしかありません。竹の会の現在のコースは, ある程度長時間の指導を継続することが結局は実力をつけることにつながるという実体験から形成されてきたものです。竹の会創設のころから, 時間無制限に指導するというコースは存在しました。昭和62年に, 青山学院高等部に合格した第1期生はその意味の初め . . . 本文を読む

passport効果

2008年06月15日 18時32分20秒 | 
 passportとは, 竹の会のコースの1つです。もっともコースは現在では2つしかありません。竹の会の現在のコースは, ある程度長時間の指導を継続することが結局は実力をつけることにつながるという実体験から形成されてきたものです。竹の会創設のころから, 時間無制限に指導するというコースは存在しました。昭和62年に, 青山学院高等部に合格した第1期生はその意味の初め . . . 本文を読む

蟻(アリ)型か, キリギリス型か

2008年06月14日 09時26分45秒 | 
 標題は「うさぎとカメ」でもよかった。しかし, これではどこやらの受験専門誌にあったので, まぎらわしいから, やめた。  童話の「ありとキリギリス」はよく知られている。「うさぎとカメ」の話もそうだ。後者は「慢心を戒める」ということであろうか, それとも「こつこつ努力を続ける」ことの推奨であろうか。前者のアリは勤勉実直というこ . . . 本文を読む

受験でやってはいけない2つのこと

2008年06月12日 09時09分06秒 | 
 今日は雨模様である。夏の予定を出してしまったので, これから指導内容の細部を詰めていかなければならない。夏の教材の製作もこれからだ。 大半を自ら制作する。竹の会の子どもたちは大手のように能力別に分けるという方法をとれない。もし能力別に分けるとすると, 結局子どもの数だけクラスがいることになる。能力別というのは, 能力の高い子がいることが前提のクラスわけである。つ . . . 本文を読む