草枕

都立中高一貫校・都立高校トップ校 受験指導塾「竹の会」塾長のブログ
※2015年10月より竹の会公式HP内にブログ移転

フィンランド・メソッド

2008年03月31日 20時46分55秒 | 
 職業柄「本」はよく読む。最近話題の「フィンランド・メソッド」に関する本を何冊か手にした。竹の会での指導に何か参考になることがあればと考えてのことだ。まだ全部は読んではいないのだが, 冒頭気になる記述があった。「わかりきったことの説明」ができるための練習をするというものだ。これは昨年の指導で私が直面した事実だ。「かぼちゃの特徴について」満足な説明ができないという現 . . . 本文を読む

二律背反

2008年03月29日 09時17分09秒 | 
 試験に合格するのに最低限の知識水準というものがある。知識のレベルを下げることと入試に通用する力をつけることとは二律背反である。多くは学ぶ側の能力的な問題がかような問題を生む。子どもたちが「わからない」から, 知識の質を下げる。あまりに下げると入試に通用する力をつけるまでにはいたらない結果となる。よく基本というが, 実は基本のレベルで子どもたちが「わからない」とい . . . 本文を読む

 日常と非日常

2008年03月26日 21時07分11秒 | 
 昨日は午前1時30分に就寝して7時30分に目が覚めた。12時には教室にいなければならず,11時過ぎまで今日のレジュメの作成ためパソコンにかかりきりだった。今日から春期指導のためだ。ブログには手がまわらず, 指導を終えた後書くことにした。ブログのアクセス数が前日も100人を超えており, 何も書かないでは申し訳ない。  今日は新5 . . . 本文を読む

「草枕」の訪問者の増加のこと

2008年03月25日 11時54分34秒 | 
 実は2月のある日の朝のこと。 いつものようにブログの編集画面を開いてびっくりした。前日の「草枕」の訪問者が113人を記録していたからだ。1日に100人を超すなどというのは実は初めてのことだ。近頃1日平均80人くらい来てるなとは漠然と意識していた。それにしてもどんな人が私のブログを読んでくれているのだろうと考えることがある。いずれも関心をもっていただいていることは間違いないが, . . . 本文を読む

明日から春の指導

2008年03月25日 07時07分28秒 | 
 春の指導で何をやるか。  新小5 今年の新5は熱心だ。4年からいる1名を除いて計算ドリルを優先させる。計算ドリルは正規指導の前段階に位置する便宜的手段。複雑な分数の四則など4問を約10分ほどで解けるようになることを理想とする。計算は飽くまで正規指導の準備体操。その準備体操をマスターすることに春の意義がある。4月になっても延々と準備体操ばかりに時間を費やさなくて . . . 本文を読む

「ある合格の報告のこと」続報

2008年03月23日 08時17分59秒 | 
 塾は指導開始が4時。私はだいたい3時にはだいたい掃除を終えて, 机に向かい雑用をこなす。といっても前の指導で提出されたレジュメなどは自宅で添削を済ますから, あまりやることとてない。 当日に使うレジュメなどは前の日に作る。間に合わなければ指導当日の6時くらいからパソコンに向かう。たとえば, 21日の指導に使うレジュメは20日に用意する。19日の指導はどんなレジュ . . . 本文を読む

読書の時間と英語の克服と・・・

2008年03月22日 10時42分21秒 | 
 相談があった。子どもの読書の時間が1日10分程度, 漢検の勉強も1日5字程度しかやらず心配だというような内容のものであった。たしかにこの内容だとやってないのに等しい。この子どものようすからは, 「集中」というものが抜けている。集中するということは時間を忘れるということだ。時間を忘れて没頭したら, 気がついたときには何時間か経っていたというのが理想の勉強スタイルだ . . . 本文を読む

初期指導の日々

2008年03月20日 10時15分39秒 | 
 このところもうすぐ5年生, もうすぐ6年生, もうすぐ中学生,もうすぐ中3受験生といった「もうすぐ」組の指導に明け暮れている。  もうすぐ5年生というのが, 何人か入ってきた。一様に教育熱心な家庭の方たちと推測される。さてこの子たちにこれからそれなりの思考力をもたせるべく指導開始したわけだ。まず小数の割り算, 特に余りのでるや . . . 本文を読む

「天声人語」のこと

2008年03月18日 08時12分13秒 | 
 このところ朝刊に目を通してその日の天声人語が教材として使えるかどうかをチェックするのが日課になった。天声人語だけでなく様々な特集記事もチェックする。社説もときには拾う。天声人語はワードで打ち込み, 読み仮名を丹念に振っていく。小学生には難しい漢字が続出する。出来上がったレジュメにはいつも数題の質問を付す。だが小学4, 5年には文の意味するところを理解するのは困難 . . . 本文を読む

基本こそ命

2008年03月16日 11時41分23秒 | 
 昨日は, 中1と中2の数学を融合した新体系の原稿にとりかかった。中学に入るとまず「正負の数」から始まる。数学というのは, 中学から高校まで新概念の習得の連続といっていい。私などは高校生になったころ, 右も左もわからず学問に対する定まらない日々を過ごしてしまった。ベクトルの概念やら1次変換やら確率やらと新概念にとまどうばかりで数学の才能がないと思い悩んだものである . . . 本文を読む

知識に溺れるの愚

2008年03月14日 11時51分41秒 | 
 織田信長は, 桶狭間の戦いで3千の兵で2万とも4万とも言われる今川義元を破ったことで一躍天下の覇者として注目されることとなった。私は戦国物が好きなのでよく読むが, この桶狭間の戦いについては何度読んでも観ても聞いてもなにやらの感動を覚える。何かを感じる。  最近考えること。受験指導でもなんでもかんでも「覚えろ」では, 子どもた . . . 本文を読む

推論の指導

2008年03月13日 09時32分18秒 | 
 このところ4月から始まる学年のための指導レジュメの書き下ろしに時間を費やしています。中学はほとんどいないのですが, それでもなぜか新中1は竹の会にしては集まりました。そこで思い切って新レジュメを書き下すことにしたというわけです。英単語については, 市販のCD付のものを利用することとして, 数学は「正負の数」から書き起こしています。かつて執筆したテキストを読みなお . . . 本文を読む

国語はすべての基本

2008年03月09日 07時51分27秒 | 
 算数嫌いも多いが, 国語ができないという子も負けてはいない。人はコトバによって思考する。思考とはコトバの組み立て方といってもいい。国語に限らず算数だって, 理科だってコトバの組み立てで考えを伝える。最近の中学入試の社会は単なる知識の有無だけでなく, むしろ考える力を問うてくる。つまり社会だってコトバの力を基本にしている。思考がコトバで成り立つのなら, . . . 本文を読む

ある合格の報告のこと

2008年03月07日 09時26分15秒 | 
 彼は突如として現れる。忘れたころふいに姿を現す。彼は大学受験浪人2年目だった。その彼が今年の2月になってようやく塾も受験が終わりかけ沈静化しつつあるころまたひょっこりと姿を現した。「先生, いちおう東京理科大に合格しました。・・・」と。  彼が竹の会にやってきたのは, 中3の9月であった。夏期講習も終わりこれからいよいよ受験指 . . . 本文を読む

 入試本番直前の諦観

2008年03月06日 09時21分51秒 | 
 長年, 受験指導をやってきた。そしていつも受験直前に子どもたちの致命的欠陥に遭遇する。受験直前という特殊な心理状況において子どもたちにそれまで見え隠れしていた本質的な弱点というものが顕現化してくる。受験直前とはそういう時期なのだ。指導の中盤の時期, やや応用の割合の問題に白紙で出す子がいた。ここですでにこの子には本質的な算数の思考センスというものが欠如していると . . . 本文を読む