ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

WBC世界Sバンタム級TM 西岡利晃vsバルウェグ・バンゴヤン

2010年04月30日 | 国内試合(世界タイトル)
西岡が、5ラウンドTKOで王座防衛に成功。

今日の西岡は、変則的な相手のパンチを、しばしば浴びていた。
不安に思う人もいただろうが、僕は「いずれ見切るだろうな」と見ていた。
そして、徐々に当たらなくなるバンゴヤンのパンチ。ポイントも奪われ、
焦って出てくる。そこへ、ドンピシャのカウンターが炸裂。
事実上、試合を決めた一撃だった。

今の西岡の強み、それは「冷静さと熱さの絶妙なバランス」だ。
多少パンチを貰っても慌てず、冷静にクリンチ。戦局を冷静に分析し、
反撃のチャンスを伺う。そしてチャンスが来たら、多少の被弾もいとわず攻める。

それにしても・・・西岡の今の状況を想像できた人は、どれほどいただろう。
ウィラポンに4度挑んで夢叶わず、「西岡は終わった」なんて言われていた男が、
30を越えて悲願の王座獲得。これだけでも充分なドラマなのに、
強豪相手に劇的な勝利を収めるなど、気づけば4連続KO防衛。
今まさに、全盛期を迎えているのだ。

年齢的に、ピークを保っていられる時間はそう長くないとは思うが、
今しばらくは西岡の全盛期を堪能していたい。

コメントを投稿