ボクシングレヴュー

「TM」はタイトルマッチ、階級名につく「S」はスーパー、「L」はライトの略です。

今月前半の試合の結果

2006年01月16日 | 国内試合(その他)
1月も半分が過ぎ、昨年末に展望記事を書いた試合の結果が
出揃ってきた。短くではあるが、感想等を書いてみたい。


まずは7日、粟生隆寛とホルヘ・リナレスというホープが登場した。
セミファイナルのリナレスは、東洋タイトルに挑戦した経歴もある
フィリピンのオニャテを、目にも止まらぬ右ストレートで倒し、
あっさり1ラウンドKO勝ち。凄まじいKO劇だった。

粟生は強打のベネズエラ人リチャード・カリーリョから
3度のダウンを奪って判定勝ち。倒しきれなかった点には
不満が残るが、まずは好調な新年の滑り出しと言っていいだろう。


9日のWBCミニマム級タイトル戦は、イーグル京和が中島健を
子供扱い。全く相手に隙を与えず、一方的に殴りまくって
7ラウンドTKO勝ちで防衛に成功。イーグル圧倒的有利という
予想すら超えた完勝となった。中島は減量苦に加え、初の世界戦の
緊張感で舞い上がってしまっていたように思う。

14日の後楽園ホールでは、坂本博之が見事にKOで復活。
試合後のインタビューでは大きなことは言わず、50試合を
目指して頑張ると言っていた。この日は45戦目だったから、
あと5試合だ。どんな格下が相手であっても、坂本が勝ち、
そして笑顔でインタビューを受ける。ファンはそんな姿を
見られれば充分に満足だろう。

また、セミファイナルの日本スーパー・フェザー級王座決定戦では、
攻撃力で有利と見られていた真鍋圭太が、小堀佑介に何と2ラウンド
TKO負け。ディフェンスの甘さをモロに突かれた形だ。


そして15日、大阪。池原信遂が、元世界王者で現在は世界
スーパー・フライ級3位のメッグン・シンスラットに何と3ラウンド
TKO勝ち。「番狂わせ」が本当に起きてしまった。相手の
コンディションがどうであれ、これは文句なしの殊勲だ。

しかし、すぐにでも世界挑戦の交渉に入るという陣営の方針には
賛同しがたい。池原はまだ日本タイトル戦も経験していないのだ。
同じく関西で元世界王者をKOした戎岡淳一のように、まずは
日本タイトルに挑んで実力を証明してもらいたい。