自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
哲学・ビジネス・雑記・洒落物など等

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2011-11-05 20:07:13 | 映画

漫画

・高校鉄拳伝タフ 1~41巻

・灘神影流タフ 1~32、34巻

・新テニスの王子様1~6

映画DVD

・花よりなほ

 長屋で済む人々と父親を殺されひそかに仇討の相手を探す「宗座」。

 家賃が支払えない長屋の人々が追い出されそうになったとき、

 宗座と長屋の人々は演技で乗り切ることを考える。

・カイジ

 借金作って、現状の収入ではニッチもサッチもいかなくなった人々が海上船に集められ、

 ギャンブル対戦をする。しかも負けたら奴隷のような過酷な労働が待ち受けている。

・八日目の蝉

 重いがいい映画だった。永作さんの演技は健在。

不倫している父、その父の不倫相手(父の子供を妊娠するも中絶)、この関係を知って何とか別れさせようとする、さらに妊娠している母、そして、この母のおなかの子供。

おなかの子供は生まれてすぐにこの父の不倫相手に連れ去られ、育てられ、しかもきちんと愛情を持って育てられるがゆえにそれぞれの関係がいびつになっていく。

子供を取り返すもすでに子供は連れ去った母親を本当の母と認識するほどに成長しており、いきなり、母親が連れ去られたという認識の中、産みの親である母と父のもとに戻る。

しかし、産みの母は、自分ではない不倫相手に育てられたというのが色濃く残るこの子供の動作言動から精神的にヒステリックになり、暴力にも似たことを子供に向けてしまう。

一番悲惨なのは子供。この子供にとっては、産みの両親も親だが、愛情を持って育ててくれた不倫相手の母親も同様か以上に母親。しかし、産みの母親にはヒステリックな感情を自分が悪いわけではないのにぶつけられる。最後のセリフがそのままの感情を表している。

産みの親ではない人に育てられた時の記憶が忘れ去られていたが、徐々に思い出すことで、

実は自分は、この育ての人から本当の娘として、やさしい愛情を注がれていたという記憶が蘇っていく。この点が救い。