自己と他者 

自己理解、そして他者理解のために
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『セイヴィング キャピタリズム』

2007-01-25 23:53:57 | 小説以外 

今日到着した本。ラグラム・ラジャン、ルイジ・ジンガレス著『セイヴィング キャピタリズム』Bn7bn6sh0000_i

チャーチルは「民主主義は最悪の政治制度だ」と語った。同じように「資本主義は最悪な経済制度だ」といえる。だが、現在においては、それ以上に良い制度は発見できていない。だからこそ民主主義と同じように守らなくてはならない。

きっと正しいのかもしれない。守っているから、資本主義に代わる新しい制度が生まれないとも考える。しかし、こういった制度は、勝ち取るものなのかもしれない。このプロセスを経て、多くの人が選択し、受け入れた結果だ。

社会主義が一世を風靡したとき、冷戦という形で、世界は緊張していた。しかし、この戦いの結果、民主主義、資本主義を多くの国家が受け入れ、育てようとしている。資本主義に代わるシステムが登場するときも戦いが起こるのだろうか。

今、現時点で言えることは、「無血」が良い。無駄な血は観たくない。

って、実はまだ読んでいない。速く読みたい。


吉川英治Ⅱ

2007-01-25 23:40:36 | 語録

「倖せや何と問はば むすめはなにと答ふらん

珠になれとはいのらねど あくたとなるな町なかの

よしや三坪の庭とても 楽しみもてば草々に

人生植ゑるものは多かり」

吉川英治

(小説現代 2月号 出久根達郎『作家の値段』)

良い詩だ。吉川英治も作家として「成功した」と十分いえると思う。

この人もやはり常識はずれ。貸本屋の本を全部読破したとか、「帝国文庫」という本を200巻読破とか、無類の本好きだったそうだ。しかもこれが小学生の時だという。「本が好き」って、本物はこういうレベルの人を言う。『新宿鮫』の著者、大沢在昌氏も確かエッセイで、図書館の物語関係の本はすべて読んだと書いていたと思う。

逆に言えば、何かを好きになって、それを職業にしてしまうぐらいの人にとっては普通なのかもしれない。