▲御発ちになる両陛下
8月24日、天皇・皇后両陛下には昨日に続いて麻績村にお立寄り下さいました。午前11時37分村交流センターにご到着、お迎えの大勢の人たちにお手を振って下さいました。
ご昼食には宮下議会議長と共にお招きを頂き、両陛下の御傍で会話を交えながらお食事をさせて頂きました。
天皇陛下からは、異常気象による農作物被害をご心配されるお言葉がございましたが、当地域ではほとんど無いと申し上げましたらご安心をされたご様子でした。
『麻績』という名称にご関心をお持ちのご様子でしたので、弥生時代後期から始まった稲作や苧麻(カラムシ)の栽培、朝鮮(高句麗、百済)との関わり、飛鳥時代の「麻績里」成立、東山道支道の「麻績駅」、奈良時代の「信濃国麻績郷」などのお話を申し上げました。
また、「麻績」の語源について、伊勢神宮での「神御衣祭」に供える「荒妙(あらたえ)=麻布」を織ることを職とする品部「麻績部」から発しているとの説についてもお話を申し上げました。
「麻績御厨」の歴史の中で伊勢神宮へ納めた「搗栗(かちぐり)」と「干し棗」についてお話を申し上げますと、皇后陛下からは宮中の行事でも使われているとのお話をされました。
養蚕についても話題となり、皇后陛下からは日本古来の種「小石丸」の飼育について、桑の葉が大量に必要とお話されました。
平安時代の山岳仏教の伝来や、姨捨山と名月、信濃観月苑など、更には麻績の子供たちの活動などについてもお話が及びました。
両陛下とも会話が弾み、ご気分よくお過ごしになられたご様子で、御発ちを促されても席をお立ちにならず侍従さんが後の時間を心配されるほどでした。
両陛下とも、優しく穏やかで、常に国民のことをご心配されておられお姿が窺えました。そして、非常に多くのことをご存知で、お話が途切れなく広がることには驚きました。
麻績村に大きな歴史を残され、多くの人に感動と感激をお与え下さった天皇・皇后両陛下は、午後1時10分お見送りの大勢の人々にお車からお手を振りながら長野市へ向かわれました。
この度の両陛下が麻績村にお立寄り頂いたことは、村にとって大変光栄なことで全村民が歓ばれたことと思います。
また、両陛下にお越し頂けるような環境を創ってこられた先人たちに心から敬意を表し感謝を申し上げます。
そして、23日・24日に両陛下をお迎えにお集まり頂いた大勢の皆様に、綿密にお迎えの準備にあたってきた役場職員に感謝を申し上げます。ありがとうございます。
▼大勢の人々に迎えられてご到着
▼お迎えの人々にお手を振られる
▼御発ち間際に、姨捨山をご覧になられる
▼両陛下へ感謝の言葉を申し上げる
▼お車に乗っても、笑顔でお手を振られる両陛下
▼長野へ向かって御発ちになる