▲麻績宿の面影を残す本陣跡
11月15・16日の2日間、「善光寺街道麻績宿開設400年」の記念事業が行われました。
慶長19年(1614年)松本藩主小笠原秀政よって制定された麻績宿が今年で400年ということで、麻績宿跡や麻績学舎(おみのまなびや)を会場に多くの行事が行われました。
今回初となった旧本陣中橋臼井家の特別公開では、大名や幕府の役人など身分の高い人が宿泊をした部屋や臼井家に残る貴重な品々も東京のご自宅から運ばれて公開されました。
▼公開された本陣跡
▼大名が泊まった上段の間
また、臼井家当主臼井良雄さんの記念講演「牧水と麻績」では、若山牧水と妻喜志子との縁結びの舞台となった麻績について興味深いお話をして頂きました。
▼本陣跡で開かれた記念講演
▼興味深い講演をされた臼井家当主臼井良雄さん
旧本陣の隣で造り酒屋を営んだ「大和屋」では、お抹茶を振る舞うお茶処が開設されこちらも賑わっておりました。
▼お抹茶が振る舞われる
麻績学舎では記念展が行われ、村民が所持する麻績宿の古地図や江戸時代の暮らしを知る貴重なお宝が数多く展示されました。
NPO法人善光寺街道歩き旅推進局主催による「旅人になろう!」のコーナー、麻績出身の丸山景也さんらが演じた「麻績宿物語」公演にも大勢の人が訪れていました。
▼国登録有形文化財に指定された麻績学舎での「麻績宿お宝再発見!」
また16日には、聖博物館名誉館長宮下健司先生を講師に麻績宿をめぐる記念ウオーキングと、「麻績宿のちから」と題して講演をして頂きました。
▼宮下健司先生の講演
東西約710mの麻績宿の通りは両端が鍵の手に曲がり、西沢川から生活用水を引き、宿裏には生活道としての夜通道(やとうみち)が通り畑や墓地、裏山に続いています。問屋や旅籠などが軒を連ね、善光寺参りやお伊勢参りをする大勢の旅人が行き交った麻績宿、善光寺街道の要衝としてその役割を果たしてきた麻績宿、今回の事業ではこうした400年の歴史を振り返り、後世へ伝えていく有意義なものになったと思います。
事業に係わった多くの皆様に感謝を申し上げます。