はあどぼいるど・えっぐ

世の事どもをはあどぼいるどに綴る日記

まよチキ!(2)

2010-05-11 18:02:12 | 小説
まよチキ!〈2〉 (MF文庫J)
あさの ハジメ
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「ちなみに、私は今のがファーストキスだったから」

「まよチキ!(2)」あさのハジメ

 男装の執事・近衛スバルとの出会いを経て、にわかに賑やかになってきた坂町近次郎ことジローの身の回り。天下のゴールデンウィークだというのに、今日も今日とてもめ事の火種が業火のようにふりかかる……。
 人間核弾頭な妹・紅羽が合宿で家を空け、平和な休日を過ごせるかと思いきや、突如としてスバルがやって来た。故あって涼月の家を出た彼女は行く宛もなく、だからジローの家に同居させてほしいというのだ。報酬は体で払う。つまり、
「ボクはこの家の……ジローの執事になろう」
 女性恐怖症で、肌に触られるだけでも鼻血もののジローにとっては、それは死刑宣告にも等しい。そのうえ、何事にも徹底的に真面目なスバルはあらゆることに手を抜かない。一緒に食事、一緒に組み手、どころか、なんと一緒にお風呂にまで入ってきてしまう。
 そんな最悪なタイミングで、なんとなんとの紅羽帰宅。合宿で腕を骨折したために予定を切り上げて帰ってきた彼女は、兄と共に誰か女性が入浴しているのを知ると、突如魔神に変貌。ブラコン魂を発揮して、鍵のかかったドアノブをオーガばりに回しきり、不埒千万な現場へと踏み込むのだが……。

 うーん、やはり今回も大安定。この新人らしからぬ落ち着きはなんだろう?
 ともあれ、面白いのはたしか。スバルのデレはますます進行し、紅羽のブラコン度も増し、涼月の腹黒さには磨きが掛かっている。皆それぞれに見せ場があった。ジローとの掛け合いも絶妙で、ジローのツッコミ体質が遺憾なく発揮されていた。
 とくに今回は終盤の寄せが強い。めでたしめでたし、で終わろうとしたところに、いきなり涼月のラブ寄せがあった。これはびっくり。もうちょっとスバルメインで押していくのかと思っていたら、ここで涼月プッシュか。まあ面白いからいいけどね。

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