ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

有能?無能?

2016-07-30 19:30:26 | 映画


ここ数作、日本より海外、アメリカハリウッドで作られました。
まるで爬虫類のようなもの、少しはまともになったとはいえ、ストーリーが支離滅裂なもの、と日本人の持つイメージからかけ離れていたゴジラ映画。
今回のものはようやく、日本人の手によるものであり、懐かしい伊福部昭の音楽を始めとして使用していて、本当に久しぶりにゴジラに出会った感じ。
でも、今回の映画、ゴジラそのものよりも、今の日本の閉塞している姿を如実に表しています。
縦割りの官僚・行政システムは平時には有能な組織ですが非常時には機能しないこと。そして、先の地震でも、耳にタコができるくらい聞いた”想定外“。さらに、あまりにも太平楽を謳歌してきた日本人の平和ぼけ、非常時の事態に対応した議論すらすることができない、能天気な日本人に、ゴジラ、という形で、考えさせる映画。
責任をとろうとしない上層部に支配された組織、これがゴジラにより破壊されて初めて、新たな組織ができあがり、対応。これはゴジラ出現による、結果的にはクーデター。
つまり、既存の組織の既得権益、並びに組織論を振りかざして責任をとる判断をしない組織の上層部。
これは今の日本で最大の問題点。
なにもこのことは官僚組織だけではなく、日本の企業も同じ。自分も属している組織はまさに、似たような状況。ここでは”想定外“のひとことで、上層部の免罪符となること。
一方で、非常時の想定をすることすら許さない教条的な左翼運動。今の社会運動と言われるものも、非常に偏り、議論することさえ許そうとしないものが多いような。
この映画、ゴジラそのものよりも、今の平和ぼけの閉塞した日本とそこに住んでいる日本人に色々と考えさせる、面白い映画。

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