ふっ と想うこと

山・雪・風・人、徒然なるままに--

6月に観た映画

2024-06-29 19:17:43 | 映画
早朝から名古屋東京往復しましたが、せっかくの1日の映画の日。なので名古屋インターチェンジから近い映画館へ
霊的な場所もある佐渡ヶ島を舞台にした幻想的な映画。そうそうたる役者さんが。人が亡くなり49日までの霊のさすらいを描いたもの。万人受けはしない、でも、なんとなく鈴木清順さんの映画のような、抽象芸術のような映画。始まる前まで、どうでもよいこと喋っていた若いカップルは早々にいなくなりましたが。
幻想的佐渡ヶ島を描いた映画。
北海道放送記念ドキュメンタリー。名古屋では1週間限定。札幌近くの長沼町、開拓によっていなくなったタンチョウ鶴の復活にかける農家の方たち。復活にあたり様々な問題を時間をかけて作成されたドキュメンタリー。上白石萌音さんの優しい語り、コンポーザーとして素敵な中村幸代さんの音楽も。
しかし、今は一番深刻な、そして取り返しのつかない暴挙が北海道で行われていること。釧路湿原を外資系(中華系)企業が太陽光パネルで埋め尽くそうとしていること、日本の美しいものがどんどんと外国に蝕まれていること、コレが深刻。この映画のような素晴らしい日本の人たちの活動は美談として終わるだけでなく、取り返しのつかない暴挙を、北海道の報道機関として扱ってほしい、そんな気持ちになる映画。素敵な映画。

岡崎出身の平泉成さん、80歳にしての初めての主演映画。ジャズの盛んな岡崎、音楽もジャズテイスト。写真を撮る、ということがその人の存在したという記録、その人のそのものの人となりを映すもの。それを遥かに年下の俳優さんたちと、素敵な優しい映画。写真は写される人ではなく写す人を映し出す、という、まさにその通りと。
映画の題名、”Tommmrow in the finder“まさに、人の生きていた証。
ふと、今から20年前に今はなきよく行っていたバーで知り合いのプロのカメラマンに撮ってもらったお気に入りの写真を探して見ました


救いようのない、なんとも言えない映画。コロナ下での実話に基づいていることが余計に辛くなります。結局、中国起源と言われるコロナの2年間、人々の関係はさらに希薄になり、世界的には西側世界が崩壊。その結果がカオスとなり混沌と、他人には構っていられない今の世の中。元々問題多い家庭でもコロナさえなければそこから抜け出すことができたかもしれなかったかもしれません。
この映画、考えさせれるのは役者さんたちが素晴らしいからですね。河合優実さんは凄いの一言、佐藤二朗さんは、いつもの暑苦しさを抑え、稲垣吾郎さんは淡々と、でも最後に自らの行為に強く苛まれる。希望の筈のブルーインパルスの航跡に導かれていく主人公。迫真の演技が素晴らしい、考えさせられる映画としては素敵な映画

岡山県美作市のお茶に関わる映画、いわゆる御当地映画。美作の茶畑の美しさ、松下奈緒さんの、ピアノ、そして杉野遥亮さんの成長を最前面出した映画。”茶香服“(“ちゃかぶき)なるものを初めて知りました。歴史的には中国の宋の時代に始まったお茶の産地当てのお遊びのようです。
ひたすら美作の茶畑の美しさと松下奈緒さんの映画

1909年に書かれた小説。有名なのは1986年のアンドリューロイドウエッバーのミュージカル。それを映画化したのが2004年、今回4Kでリニューアル。色々な“愛”を美しく。もとが素晴らしいミュージカル。映画も素敵な映画。そういえば約30年以上前に東京本社のセクションにいた時、職場の女のコが2ヶ月に一回、ロンドンへオペラ座の怪人のミュージカルへ行っていました。それくらいハマる、素敵なミュージカル映画。

愛知県春日井市の町工場の実話。娘への想いを強く、そしてそれを支える家族。人工心臓に全くの素人が取り組み、それに夢破れたときに開発した国産のバルーンカテーテルを。医学会のしがらみの中で医者も彼を支える、その素晴らしさ。大泉洋さんの熱演、それを支える奥さんの菅野美穂さん、素直な福本莉子さん、川栄李奈さん他の娘たち。素晴らしい映画。それにしても医療機器の発展は凄く進んています。自分も25年前に当時ではまだ試験段階であった内視鏡で手術を受けましたが、それでも当時の内視鏡はまだ棒状の形、今のような自由に動くものではありませんでした。そんなことを思いながら観た素敵な映画

警察と公安とのそれぞれの思惑、その中で発生した殺人事件。それを追う警察の事務職員の真実を追い求めようとする姿とそれを阻止しようとする公安。そして最後のどんでん返し。それにしても杉咲花さんは若手として素晴らしいし、安田顕さんは重い演技。素晴らしい日本映画。”公安“といえば、細かいことは言えませんが30年近く前に一度だけ公安の方とあったことがあります。こちらからの自己紹介する前に大学時代に何をしていたかを先に話されて、背筋が冷たくなったのを覚えています。今は無いとは思いますが、会社に入社した40年前には大手企業の内定者の調査を公安がしていたとも。そんな世の中だったのを思いながら観た映画。

先の大戦での実話。669人のチェコにいた子供達をイギリスに。そしてナチスのポーランド侵攻による悲劇。ただラストの感動は、さすがに名優アンソニーホプキンス。素晴らしい映画。民族浄化ということでナチスが行ったこと。昔の話ではなく今でも行われていると、世界第二の経済大国で。かつて仕事でポーランドへ行き、アウシュビッツを訪れた事を思い出しながら。

朝から大雨。というこで映画。元々ストレートな佐藤愛子さん、そして役者としてもご意見番となったこともある草笛光子さん。この二人の組み合わせ、素敵な映画。そして唐沢寿明さんのコメデイ役者としての一面を。草笛光子さん90歳の記念映画、草笛光子さんへの想いを持った多くの役者さんがちょい役で。昭和世代には頷いてしまう、そんな素敵な映画

お手軽山登りから戻ってシャワー浴びてから映画。もともと、石油掘削で栄えた長岡、芸妓組合が景気づけで始めた長岡の花火。長岡の花火のドキュメンタリー。今年は中越地震から20年。先の大戦の鎮魂、中越地震の復興も兼ねて。とにかく映画館では花火の轟く音、響きが凄い!映画館が大音響と振動。あえて音響の良い映画館を選びました。ということは実物はもっと凄い事を実感します。映画ならではの花火を、観ることかできます。三尺玉の花火を打ち上げ地点から真上を観たり、大きな花火の競演を俯瞰するなど。間もなく夏。








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4月、5月に観た映画

2024-05-28 22:52:06 | 映画
3月は特に観たい映画もなく、全く映画館へは行きませんでした。久しぶりに日本映画は良いな!と思った素敵な映画。江口のりこさんが笑うとこんなに可愛いのか、中条あやみさんも以前の映画のように単に可愛いだけだったのとは変わって隨分素敵な女優さんに。もちろんそれを引っ張っているのは鶴瓶さん。本当に日本映画は素敵だな、と思った映画。
午前中仕事、午後用事があり半休。合間に映画。
台湾の紀行エッセイを元に作られたラブストーリー。台湾、それも未だに日本の昔の様相を残している台南。そこから日本の北信、ほして台湾の人達に人気のある只見線。劇中映画、“Lover Letter”、岩井俊二監督へのオマージュのような素敵なラブストーリー。清原果耶さん、どんどんと素敵な女優さんになっていきますね。台湾の映画、特に恋愛映画は、とても清々しいものが多いですね。中国語のサヨウナラの”再見“。素敵な言葉ですね、また会うことを。年甲斐もなく久しぶりに”青春“を感じた素敵な映画
岩城滉一さん、久しぶりの主演映画。歳を取る事による体力の衰え、そして気力がなくなってくること。その誰でも避けられない事を。間もなく、その歳になる自分としては色々と考えさせられた映画。何か、新しい事を探していくこと、それが素敵に歳を取ることかもしれません。それにしても岩城滉一さんは格好良いですね、いくつになっても。昔のポスターといつもスキーツアーの行く野沢温泉の地域バスの停留所脇の納屋にあるポスター。老いにどう向き合っていくのか?考えてばかりいても時間が経ってしまう、だからすぐ動くこと。それを痛感した映画
野沢温泉の七ケ巻(本当の地名は“ならまき”、でも今はなながまき)のコミュニティバスの停留所にある納屋の中に岩城滉一さんの昔のポスター。

土曜日に飛騨市への日帰りの夕方に名古屋空港(小牧空港)のモール、エアポート名古屋で。
草彅剛さんのストイックさ、そしてそしてそれが怒りによって壊されていく、その迫力に圧倒されてます。そして凛とした美しさ、強さの清原果耶さん、悪役となる斎藤工さん、その囲碁に惹かれる商人の國村隼さん、皆さんの素晴らしさが。人情落語が元になっている素敵な日本映画。
”ドライブ・マイ・カー“の濱口涼介監督の最新作。海外でもグランプリを受賞していたので名古屋のミニシアターへ。静かな会話、無言の間、など独特な表現。コロナ助成金の不正使用、世の中で胡散臭い職業であるコンサルタント(困難が来たら最初に去るからコンサルタントと自虐的なコンサルタントに出会いましたが)による地方を搾取しようとすること。そして静かに進んていって、こういう映画なんだ、と思って最後に。ところが最後は全く理解できず、何を言いたいのか、意味不明。パンフレットを読み込んでも???と。
ミニシアターでしか上映されないのもなんとなくわかる、そんな映画
懐かしい映画。まさに昭和の良き時代の映画。他愛もないでも、ワクワクと。懐かしい面々も。
それにしても、70を超えても元気なお二人。こうなると、殆どの役者さんは鬼籍に入りましたが西部警察も復活してほしい、そんな感じを。



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2月に観た映画

2024-02-28 05:55:28 | 映画

静かな、素敵な映画。互いにちょっとした障害をもちながら、とても優しい周りの人達に囲まれて。そしてプラネタリウム、星空のファンタジーがそれを盛り上げて。
観終わって清々しさを感じた素敵な、心が温まる映画。

色々とあった東出昌大さんのドキュメンタリー。猟師となって生き物をから“生”を受けて自分達が”生きる“ということ。映画では捕えた鹿、猪を捌き、内臓を取り出す場面がたくさん出てきます。その世界で“生きること””死ぬこと“を。そしてなんと言っても、東出昌大さんという人の“人の良さ”。週刊誌の記者でさえ俳優と猟師の二つの顔を持った東出昌大さんに惹かれていく。多分、別れた奥さん、きつすぎたのかもしれません。この”will“とは、別れた子供への“遺書”の意味。2時間の映画ですがあっという間に。

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1月に観た映画

2024-01-28 18:12:04 | 映画
公開してから一月近く。
昨年、鹿児島の知覧へ行ったので是非観たいと思って。
とはいえ、単なるお涙頂戴では、と思っていましたが、色々と。
知覧では特攻隊の方達の遺書は、母親に向けたものが多く、その次が兄弟、愛する人達へ向けたもの。不思議なのは父親に向けたものがほとんど無いと。
この映画は、現代の女子高生が先の大戦末期の特攻隊基地へ。最初、現代の若者の素直な感覚で批判的に特攻隊員を。彼らと接しているうちに、彼らが後を託した次世代への思いを知る事に。そして彼らが託した後世の日本人として今の自分はどうなのか?と。
戦争を単に批判的に描くのではなく、日本という国をどうするのか?と考えていく、その事が描かれていきます。“平和”ということが一番大事な事、ただ、今の日本を取り巻く状況からは、今度は”日本を守る“事を考えざるをなくなる、そんな事を感じた映画。出ている若い俳優さんたちの初々しさ、それを支えるベテラン俳優。
若い観客が多く、映画前は大声で話していましたが、映画のあとには、シーんと。年寄の我が家が出るまで会話はほとんど聞こえなかったです。福山雅治さんの歌もまた、心に響きますね

人気アニメの実写。
ヤクザと中学生という”普通には“絶対に知り合うことの無い二人。ひょんなことから一方的にカラオケの指南を求めるヤクザ、戸惑う中学生。
中学生は新人、それを綾野剛さん他ベテラン達がもり立てる、現代の童話のような話。全く違う世界の二人が、心を通わせる、その過程も。合唱部のボーイソプラノの中学生が変声期で悩み“きれいな声が出ない”という悩みを唯一打ち明けたヤクザ。それに対して”世の中、綺麗なものばかりでは成り立たない“というヤクザの言葉。何か素敵な心の通わせも感じられます。中学校のアルアル学校生活。半世紀近く前を思い出される、甘い思い出も。
観終わってスッキリとした心地になるそんな、映画。
あまりアニメは読みませんが、数少ない読んだアニメの実写化。アニメの世界をどう映画にするのだろうか、と思っていたら、まさに、アニメの世界。アイヌのアニミズムの世界を近代が覆ってくるスケール大きな映画。音楽がどこかで聞いた感じと思ったらキングダムの作曲家でした。多分、シリーズ化されると。面白い映画
カラー版とは全く別の映画のように。モノクロの世界はよけいに迫力が。そして俳優さん達の顔の陰影がより映画の深みを増します。
子供の時、最初に出会ったゴジラ、そのもの。素敵な映画
どうしても観たかった映画。愛知県では豊橋の映画館だけなので豊橋へ。
知里幸恵さんの“アイヌ神謡集”、最初に触れたのが半世紀近く前のラジオドラマ”日曜名作座“の森繁久彌さんと加藤道子さんの朗読。
文字を持たずに言葉だけで伝える“口承文化”。それをもつ数少ない民族であるアイヌ。そのユーカラの美しさとともに、そのユーカラ自体が生活規範でもあり先祖から後世に伝える口承。金田一京助博士に見出され、19歳で亡くなった知里幸恵さん、才能ある彼女のお陰で口承が文字に、文学に。
しかしアイヌ民族自体が日本人による長年の迫害、なんと20世紀末までアイヌの同化政策のための”土人法“が存在していたこと!日本の歴史の暗部を多くの日本人は知りません。
昨年、行きたいと長年思っていた北海道の登別にある知里幸恵さんの“銀のしずく博物館”にも行きました。自然と一体となったアイヌの人達の生き方、我々現代人が失った人間本来の生き方、そのものと。
人は結局のところは自然の一部、その中で生きていること、それを忘れて大事な物を無くしてきています。それが”進化“と言うならば、本当にそれが正しい進化なのだろうか?







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12月に観た映画

2023-12-31 16:22:13 | 映画
3時間近くの映画。良い意味でも悪い意味でもまるで大河ドラマ。淡々と学校で学んだ世界史のナポレオンとジョセフィーヌ。全く彼らの心情はうかがいしるのことはできません。金をかけた大河ドラマ。それにしても名古屋の映画文化の低さ、年輩者は変わらず。20年以上前に、東京から名古屋に来たときに、映画でエンドロールが始まると皆さん立ち上がって出ていき、エンドロール終わった時には数人しかいない、そんな呆れたレベルの低さ。今回の映画も自分よりも歳上の人ばかり。やはり、エンドロール始まると帰り始める人が。それでも大半の人達は残っていたのは少し進歩したのかな?転勤族も多くなりましたから名古屋の悪い文化は良くなりつつありますね。

異質なものをどう受け入れるのか、という現代的な問題。移民を多数受け入れたフランス在住の作者らしい原作。そしてこの映画への評論は、移民、外国人への寛容性を求めたものとして高く評価。確かにその通りなのですが、今の欧州は、移民を受け入れすぎてしまって混乱、これからは移民そのものを締め出す方向へ。他を許容することの寛容性を求めたこの映画、しかしその先の現実を見ると必ずしも手放しで賛同できない、複雑な感想。それにしても上野樹里さんは随分素敵な女優さんになりましたね。
中島みゆきさんの“夜会”をまとめた映画。昨年、一昨年のコンサートの映画とは異なりチケットが取れなかった”歌を身体で表現“した夜会。中島みゆきさんの独特な世界観。ただ、歴代の夜会の切り取り継ぎ接ぎで、少し残念。でも中島みゆきさんの歌の力強さ、歌詞の美しさ、そして所作の素晴らしさを堪能しました。トヨタ系の金をかけた映画館、音響も素晴らしく初冬を楽しめました。
ヴィム・ヴェンダース監督らしい、光と影、モノクロを織り交ぜた心象風景。それを年齢を重ねた役所広司さんの顔の年輪のような皺。若い人には受け入れるのは大変かもしれませんが、年齢を重ねた人には心に刺さる映画。“ベルリン天使の詩”でヴィム・ヴェンダース監督の世界に触れて、惹かれるものを。劇中の音楽は、車のカセットテープのオールディーズだけ。静かな、年代を感じる素敵な映画






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