20世紀後半のフランスでの実話。アルジェリア移民家族の双子のザイア姉妹。1人は女性指揮者、もうひとりはチェリストとして。姉は移民を昔から受け入れながらも階級社会のフランス。その中で、現代世界でも6%、フランスで4%しかいない女性指揮者。移民としての差別、偏見を受けながらも音楽の楽しさを体で感じながら。そして世界的指揮者セルゲイ・チェリビダッケに見出され、指揮者としての頭角を現していきます。階級社会のフランスの中で、最初は彼女達を見下していた元からのフランス人を巻き込んで、移民たちと自らのオーケストラを作っていく、しかも20代そこそこで。でも皆が楽しそうに演奏。今年のパリ五輪閉会式でフランス国歌を演奏したのは彼女の指揮の下の彼女の楽団。
映画の原題は“ディベルティメント”つまり、”軽快に、楽しく“、という音楽用語。
子供の時にピアノを11年、吹奏楽で4年。演奏していた時は、皆で一つにまとまり、演奏する事がとても楽しかったな、と。
子供の時の音楽の楽しさ、それを思い出させてくれた素敵な映画。
昼は敬老パスとシニア割で。
夜は水曜日割引で。
メル・ギブソンも製作総指揮している”小児性愛“(ペド)で誘拐された中米で誘拐されてアメリカへ送られた子供達を救出したアメリカ連邦捜査官の実話。世界最大の小児誘拐の拠点、供給国アメリカ。その中で司法当局の救出の場面ではハラハラと。世界で今は児童誘拐が急増していますが、小児性愛だけではなく、現代は臓器売買も大きな理由。アジアではどちらかと言うと臓器売買。その中心は今や世界第二の経済大国といわれる大陸の国。日本も無関係ではないです。年間1000人以上の児童が行方不明。それには、アジア系外国人が関わっているものも増えています。結局は、小児性愛にしても臓器売買にしても“金”の世の中になってしまった現代。
複雑な気持ちに。
それでも、なんだかんだ言われても、それに立ち向かっていくアメリカの良心を感じます。それに比べて日本は。
台湾、台中を舞台にしたかつて日本にもあった風景を映画に。住んているところどこにでもあった“町の床屋さん”。その歴史は、そこへ来るお客さんの”後頭部“の歴史でも。淡々と、でも、その普段と変わらない営みの中に歴史が。東京の実家近くにも数軒の町の床屋さんありましたが今は皆無。名古屋では近所に80歳ぐらいの御夫婦の床屋さんにもう20年以上。座ると“いつもの通りで良いですね”。
こんな会話ができるのもあと何年かな?
心がホッコリとする映画
踊る大捜査線のようなリズミカルなものを期待すると裏切られます。しかし、柳葉敏郎さんの渋い元管理官の今。その中で過去の事件に巻き込まれていきます。この映画はそのプロローグ。動きは少ないものの静かな中に強い意志を感じる映画。来月公開の後編への期待が高まります。因みに室井管理官と同じ大学、同じ学部を卒業。入庁年は自分の入社年より2年あと。つまり後輩となります。そんな事もあって観に行った映画
北海道、鹿追町を舞台にした映画。町おこし、地域おこしかもしれませんが、そうそうたる出演者達。そしてその中で若い人達。自然の美しさ、鹿追町の人達の温かさを感じられるホッコリする映画。大人の童話。素敵な映画でした
元JWALKの中村耕一さんがかつての人気歌手から事件により身をやつし、そして見つけた若手の遥海さんを歌手として育てていく、音楽劇。中村耕一さん自身と重なる部分も。とはいえ、一人の若い女性の成長物語と中村耕一さんの復活の物語。そして名古屋の街を舞台に。名古屋のテレビ塔がとても美しく、そして遥海さんの美しい歌声。でも久しぶりに大好きだった中村耕一さんの歌を聴くことができました。素敵な名古屋の映画。
昨日に続いてこの地方を舞台にした映画。世界三大毛織物産地、イタリアのビエラ、イギリスのハダースフィールド、そして日本の尾州。
愛知県一宮を中心とした尾州の映画。障害を持ちながら毛織物への特別な才能を持つ女子高生とそれを取り囲む毛織物に関係する人たち。何と言っても、主人公の服部樹咲さんの透明感、それを暖かく見守る姉の岡崎紗絵さん、叔母の清水美砂さん、そして障害を持つ娘のことを思う父親の吉田栄作さん。桜の名所でもあり、織物との縁も強い五条川を中心とした美しい街並み
とても素敵な映画
午後はもう一本映画。名古屋では水曜日に割引の映画館多いので。東日本大震災1年で作られた1時間ほどの映画。仙台市を舞台に。最後のお客さんを乗せて津波で被災したタクシー運転手の父、その最後のお客さんとなった親子。その前日に東京へ受験の為に出かけて助かった娘。父への思いを伝えることのできなかった娘。でも、10年後に“会うことのできた”幻。海外での映画祭でも高く評価された、今なお東日本大震災の爪痕を、心情の機微を不器用ながらあらわした素敵な映画。
名古屋は”名古屋まつり“なので中心部と大須は混雑するのでそこを避けて今池のミニシアターで映画。第二次世界大戦でドイツ軍はもちろん連合軍の兵士たちを虜にした“リリー・マルレーン”。それを歌ったララ・アンデルセンをモデルにした映画。戦争に行く恋人達の別れを歌ったこの曲、ナチスのゲッペルスは取り締まるべきとしたものの兵士たちに広がり、アンデルセンがユダヤ人の恋人がいることになって初めて禁止。英国軍も厭世的となるので禁止。しかし止められずに敵味方なく歌われた曲。ハンナ・シグラの必ずしも上手いというわけではない厭世的な歌い方を見事に。映画では戦争に左右される歌い手を描いていますが現実とは大きく異なっています。アメリカではマリリンモンローが歌ってアメリカでも流行した曲。40年前の学生時代に観た映画の4kデジタルリマスター版
毎週水曜日は名古屋近辺の映画館は特別価格で。
フジコ・ヘミングさんの伝記映画。色々と波乱万丈な生き方、その中で生み出される“音”は心を揺さぶられます。リストの”ラ・カンパネラ“は機械的な超絶技巧の演奏あれば真逆のロマンティックな演奏も。そのロマンティックな演奏も大きく外から叙情的に演奏されるものもありますが、フジコ・ヘミングさんのロマンティシズムな演奏は90歳を超えてもなお、内側から湧き出るような演奏。映画ですらそのように感じるのですからライブであれば、演奏の“音圧”を体全体で感じる事ができたと。残念ながら今年の4月に亡くなってしまいました。
昔、10年近くピアノを習っていたので余計に。
素敵な映画
アルゼンチンの若手指揮者、グスターボ・ドゥダメルのこれまでの活動を追ったドキュメンタリー映画。アルゼンチンには”エル・システマ“という50年近く続く若手育成プログラム。貧しい子供たちも音楽でまとまって、貧困から救おうとする活動。音楽という文化を通じて子どもたちの未来、可能性を伸ばそうという活動。世界的な楽団とのコンサートを行いながらその活動の創始者を引き継ぎ若手の育成を行うドゥダメル。しかし政情不安で強権政権となり批判したことによりベネズエラでの活動禁止。しかし、周囲の国々での協力で若者たちの活動を。
それにしても、映画でみても演奏の素晴らしさを感じます。本当に凄い演奏は人知れず、身体が動きリズムを。ドイツ、オーストリアでの演奏会でも上品そうな観客たちも人知れずリズムを。
それにしても、どんな苦境にあっても子どもたち、若者たちの未来のために活動するドゥダメルの情熱には頭が下がります。