広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

夢のかき揚

2017-11-30 00:15:39 | 津軽のいろいろ
夢のハワイ旅行(「アップダウンクイズ」で1970年頃まで使われていたとか)、夢のマイホーム…
時代や人によって、「夢」として憧れる対象はさまざまである。

こんな夢もある。
夢のかき揚
「夢のかき揚」のネーミングだけでなく、「奥様の料理の友」というキャッチコピー(?)もなかなか。
パッケージおもて面では「真心めんつくり サンプク」とロゴがあるが、裏面によれば黒石市の「三福製麺」の製造。

今年まで存在すら知らなかったけれど歴史あるローカル商品で、イギリストーストなどには及ばないが、青森県内では一定の知名度があるそうだ。青森県外への流通状況は不明。
弘前市内では、イトーヨーカドー弘前店にも、地元スーパーでも、1袋90円前後でほとんどのスーパーで売っていた。生麺コーナー(冷蔵ケース)の近くのメンマや味付け油揚げなんかといっしょに置いてある。
常温保存可能。賞味期限は長く、2か月ほどだろうか。


さて、一般に「かき揚げ」と言えば、千切りにした野菜や小エビなどをまとめて天ぷらにしたもの。
でも、夢のかき揚は…
エビだけ
一般的なかき揚げとは違い、天かす(揚げ玉)を円形に固めて、乾燥小エビを数匹トッピングしたもの。
1個は直径7センチちょっと(一般的なかき揚げと比べると小さいね)で、1袋にそれが2個入っている。内容量としては「10g×2」と表示されているが、以前は22グラム(1枚11グラム)だったとの情報もある。

これでは「かき揚げ」とするのはふさわしくないような気もしてしまう(だから「夢」?)けれど、透明な袋で中が見えるんだから、誤解して買う人はいないでしょう。

これとほぼ同じと思われる商品が、大手・東洋水産から「マルちゃんえび天ぷら 3枚入」として発売されていて、夢のかき揚と並んで売られている店もあった(「野菜天ぷら」もある)。マルちゃんのは140円程度だから、1枚当たりでは同じくらい。
【30日追記】マルちゃんのえび天ぷらは、エビそのものは載っておらず、エビ味と思われる赤い天かす状のものが混ざっている形のようだ。どん兵衛などのカップ麺に添付される天ぷらに近いかもしれない。
また、秋田市の製麺会社(2社あって1社は倒産。どっちだったかは忘れた)でも、こんなようなものを製造していたはずで、食堂などへ麺やつゆとともに卸している(いた?)そうだ。
【2018年1月4日追記】2017年末の年越しそばシーズンの秋田市内の店では、「八郎めん(男鹿市)」と「マルヨ(八戸のとは別の秋田市の会社?)」の同じような商品が売られていた。夢のかき揚よりエビが小さく色が薄く、4個入りの商品もあった。【2018年1月21日追記】秋田市の秋田生鮮市場保戸野店では、通年で売っているようだ。
したがって、モノとしては青森県外にも存在するが、これをして「かき揚」しかも「夢の」としたネーミングが、夢のかき揚の魅力(?)。


エビは袋の絵ほど赤くはない。原材料名欄では「素干しえび」で、駿河湾の桜えびよりはちょっと大きめ。
袋のエビは、カルビー「かっぱえびせん」の袋のエビにとてもよく似ている気もするが、比較すると脚や触覚の長さ、しっぽの開き方・角度などが違い、かっぱえびせんはやや簡略化(昔はもう少しリアルだった)され、夢のかき揚のほうが細部まで詳細に描かれている。

類似商品も含めて同じだと思うが、ごはんのおかずとしてそのまま食べるには、油分が多く、食べごたえもない。麺類に乗せて、つゆに溶かしながら揚げ玉のようにして食べるべきでしょう。


青森県のブログ「まるごと青森」の2013年6月19日の記事(http://www.marugotoaomori.jp/blog/2013/06/10204.html)で、製造元にも取材して夢のかき揚が紹介されていた。
それによれば、40年以上前から作っているとのことなので、昭和40年代後半には存在したことになる。昔は素干しえびではなく「真っ赤なベッコウエビ」だったとのこと。昔はパッケージと同じ色のエビだったようだ。

【2018年10月14日追記】2018年10月、秋田市のスーパー・いとく(本社は秋田県大館市で津軽地方にも店舗がある)新国道店で夢のかき揚が売られているのを確認! 秋田にも来ていた。
【2019年4月8日追記】2018年末の弘前のスーパーでは、夢のかき揚の5枚入り(トレイ入りだったか?)もあった。年越しそば対応の年末限定なのかも。

青森には「夢のパン」もあった!
コメント (2)
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