広く浅く

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旭化成 ハマナカ…

2024-07-16 22:54:49 | 昔のこと
秋田市大町の手芸店。2017年時点では営業していたが、その後しばらくすると、いつもシャッターが下りるようになったようで、やめられたのか。それでも、看板は残っている。
電柱の陰にあるせいか、今まで気付かなかった看板を見つけた。懐かしいと思うより先に、ある歌というかサウンドロゴというかジングルを思い出した。何十年ぶりだろう。
南向きは色あせが著しい
下の赤い部分に白抜きで「楽しい手芸の店」。
北向きはマシ
上の赤に薄れた「旭化成」。大きなロゴマークの下に黒で「ハマナカ(R)手芸糸」。

「旭化成 ハマナカ手芸糸」である。思い出したかたがいらっしゃるならば、40歳代以上でしょう。
昔、テレビCMがあって、その最後に「♪あさひかせー はまなか…」と女声のジングルが流れていたのだ。

流れていた番組は、旭化成グループ1社提供のフジテレビ火曜21時「なるほど!ザ・ワールド」。
「なるほどサランラップ」とか、キュプラ生地の裏地の「ウラジミール・キュプラスキー」、加熱機能付きカップ酒「富久娘 燗番娘(ふくむすめ かんばんむすめ)※」などとともに、そのCMもあった。CMの内容は記憶にないが、ジングルは覚えていた。
※現在、富久娘酒造は旭化成グループを離れ、オエノングループ。燗番娘はなくなったようだ。

なるほど~は1981年から1996年まで放送された。僕が見て覚えていたとすれば、1980年代後半以降だろう。
あれ? 「手芸糸」だっけ? 「旭化成 ハマナカ手編み糸」だったような…


動画投稿サイトに、当時のCMがいくつかアップされていた。
1972年のCMではジングルでなくナレーションで「旭化成ハマナカ手芸糸」。同じく1社提供だった「スター千一夜」で流れていたのか。
その後、ジングルに。写真の看板と同じ画像が表示され「この看板のお店で」の文字とともに流れる。いつのCMか不明だが、1983年デビューの伊藤麻衣子(現・いとうまい子)が出演しているので、それ以降。
引き続き伊藤麻衣子出演の1985年のCMでは、文字とジングルが「旭化成ハマナカ手あみ糸」に変更。
ということで、1983年から1985年の間に、手芸糸から手あみ糸に変更されたようだ。
素人には「手編み糸」より「手芸糸」のほうが範囲が広いように(例えば刺繍糸、縫い糸等も含みそう)思われるが、単なるブランド名変更ということでいいのでしょうか。とすれば、手芸店の看板は40年以上前に設置されたことになるけれど。手芸糸と手編み糸が共存していたのか??
【17日追記・↑これらのジングルを聞いて、「そうそうこれ」と思いかけたが、なんか違うような、古臭いような印象を受けた。】

1988年には、タレントが別の人に変更。引き続き手あみ糸だが、ジングルが新しくなった。声やかすかに聞こえる伴奏も変わったが、メロディというかイントネーションが若干変更。
特に「ハマナカ」の部分が、従来は「ハマ↑ナ↑カ↓」とアクセントがあった【17日補足・「浜名湖」と同じアクセント】のが、平板になった。僕が記憶しているのは、このバージョンだ。【17日補足・CMの中身は、記憶になかった。ジングルだけが印象に残っていた。】

その後、どうなったのか。
トランプマンが出るようになったなるほど末期や、後継の1年で終わった「メトロポリタンジャーニー(※)」では、流れていたかどうか記憶がない。
※当時いた青森では放送されておらず、ほとんど見られなかったが、おもしろい番組で好きだった。

現在では、あのジングルを聞くことができないのは確実。「ハマナカ」が旭化成グループを離れため。
ハマナカ手あみ糸の企業は、京都市の「ハマナカ株式会社」(その他グループ企業あり)。手芸糸~手あみ糸初期のジングルの「ハマナカ」のイントネーションは、関西弁のそれの影響を受けているのかも。
1940年創業、1957年に旭化成と共業開始としているが、旭化成との関係がいつ解消されたのかは不明。
現在も、旭化成時代と同じロゴマークや「ハマナカ手あみ糸」の名を使っている。ホームページでは、ページタイトルなどに「ハマナカ手芸糸」の表記も見られる。


旭化成傘下にあったことは、ハマナカという企業にとってどうだったのかは分からないけれど、一定の効果はあったはず。手芸をしない者が、30年以上経っても、その名を覚えていたのだから。
そして、親会社(グループ)名、企業・ブランド名、商品のジャンルを並べて、メロディを付けたジングルとしては、名曲ではないだろうか。押し付けがましくないのに印象付けられ、30年以上保持されるのだから。「エバラ焼肉のタレ(たかしまあきひこ作曲だそう)」並みの名作。

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2 コメント

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風が吹けばハイ消えた (FMEN)
2024-07-17 17:53:45
災害おきるたびに壊れてなくなるイメージですから残るは貴重。
りんご台風のときは大量に壊れたはずです。
その他にも吹雪や再開発で。
旭化成の本業が繊維産業ですからお家芸だと思われますが、まさに全盛期のころですか。
トランプマン時代はファンからはもう番組がかわったとあまり好意的に見られてないようです。
ロゴが2代目になったり、OPがあの音楽でなくなったころとかでしょうか。
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バブルの改変 (taic02)
2024-07-17 22:31:01
西側にある店舗と、電柱の間で、風から保護されたのでしょう。全国的には、アーケード下などで状態が良いものも残っているようです。

平成初期の時代もあったのでしょうが、改変後はバラエティー色が濃くなって、なるほどならではの個性が薄れて、つまらなくなったと感じていました。
改変前は、純粋に世界のなるほどに触れられる素晴らしい番組だった、と言いたいところですが、小さかったせいか内容はほとんど記憶にありません。
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