田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

「電話が怖い」若者たち

2017年12月20日 | 日記
 分かりますこの気持、そろそろ古希の私が昔を思い出します。比較的裕福だった私の家、幼い記憶がある頃にはすでに電話がありました。電話と言ってもハンドルが付いた黒電話。ハンドルをグルグル回す、いわゆるハンドル発電機で、電力が電話線を伝わって電話局のベルを鳴らします。電話交換手が出るので「○○の△番からどこそこのXX番願います」と告げます。『しばらくお待ち下さい』か『電話を切ってお待ち下さい』となります。
 
 電話ベルが鳴るので受話器を取ると交換手が『△番からXX番お繋ぎします』と聞こえます。機械的な音が聞こえ、お互い「もしもし」「もしも~シ」の呼びかけをしました。
 
 市外電話、いわゆる電話局の管轄外は、回線の待ち時間が長かったです。電話を借りに来た人の話し相手は母の仕事でした。初めて電話をかける人が多く、母が番号を聞き代わってかけていました。そのような方の多くは、不幸を知らせる電話でした。聞こえてくる話し声がとても辛かったです。そんな思い出が詰まっている私です。
 
 さて、卒業前にアルバイトを経験した私、先輩に「電話には出なくて良いからね」と言われていたにもかかわらず「ちょっと電話取って」と、部屋に私だけの時には、言われることが多かったです。「田神さん電話うまいね。慣れてるねェ」と受付のお姉さんに褒められ、有頂天な私でした。
 
 正社員になりますと電話の受け方も教わりましたが、一番困ったのは出先の重役さんから「俺だけど・・」「私だけど・・」で始まる人や、用件を矢継ぎ早に言うお爺さん重役でした。重役の声を知らない私は、ずいぶん困りましたが『はい分かりました。スズキ社長ですよね?』と嘘の確認。社長は社内だってことを知ってましたが、自分を社長と勘違いされた重役は「ち、違うぞ!ワ・タ・ナ・ベ!!」ま、失礼は無かったでしょう。叱られなかったから・・・。
 
 蛇足。携帯が怖い私です。人混みで鳴ったらどうしようとか、急用でかけたら、小声で「会議中!後から電話する」なんて言われると、叱られたみたいです。もちろん速攻切られちゃうのは腹立たしいです。まぁ電話は劇的に文化が変化した道具の一つなんですから、そこんとこ理解しなきゃね。おしまい。