田神六兎の明るい日記帳

田神六兎の過去、現在、そして起こるであろう出来事を楽しく明るくお伝えします。

信じられない、人間不信

2017年12月13日 | 日記
 定年退職した妻がアルバイトで短期間復職した。売り場は同じだが、いままで会話が無かった人とお話することが多くなったそうだ。いわゆる顔見知りで挨拶だけだった人が、信じられないほどの不幸を背負ってしまったと驚いていた。
 
 葬祭品部のMさんは私達と同年代、お孫さんは小学校高学年。ずいぶん以前に早期退職の話もありとても喜んでいたことを思い出し、いまだに勤務してらっしゃるのに驚いた妻が尋ねると、辞めるに辞められなくなったことを話してくださった。
 
 Mさんの一人娘が結婚したのは今から十数年前。しばらくして、娘と暮らした家を売り土地を買い、娘夫婦の望みの二世帯住宅を新築した。若干の不足分を娘と婿がローンを組み返済するはずだった。
 
 新築した敷地の隣地を、婿の両親が購入し小さな家を建てた。婿は長男では無かったし、別敷地の別棟だし、親類になったわけだから無碍にできなかったらしい。
 
 娘と姑の折り合いが悪くなったのは、たびかさなる干渉とMさんは思っている。娘は二人の子供を連れ、家を出てアパートを借りた。二世帯住宅は両親と婿が住む変則的な広すぎる家になってしまった。
 
 しばらくすると婿は勤めを辞め無職、家出した妻の両親に家賃を請求するようになった。ローンを返済しているのは自分だから家賃を取るのは当然だと言わんばかりだったそうだ。その実ローン返済の金は婿の両親が出していたそうだ。
 
 婿の両親を含め、満足な話合が無いまま娘との離婚は成立、養育費すらも支払ってもらえないそうです。なすすべもなくMさん夫婦は他人となった婿と暮らすことはできず借家暮らし。娘との同居を考えたそうだが、母子家庭の保護の方が厚く、同居はままならぬそうだ。
 
 土地と家を奪われた上に、娘との別居を余儀なくされたMさんが退職できなくなった理由だった。定年を迎えたMさんのご主人はアルバイトでお金を稼ぐ日々だそうだ。婿と婿の両親が企んだことと思いたくないらしいMさん夫婦、いかにも不幸な状況なのだ。