越後の大工刃物販売日記

大工刃物産地の新潟から日々感じた一言。
最近は食べ物ブログに変更しつつある?

碓氷健吾氏 「晩年夫婦鉋」のミニ情報

2016-04-11 21:03:46 | ミニ情報
【 2009年9月25日の記事を一部加筆しての再掲載です。】

「夫婦鉋」の本の中でも紹介されている「千寿翁・萬寿翁」鉋の削り比べの現場に立ち会いました。

この鉋ができた時に碓氷さんは削りテストを上條先生に依頼され、
その結果が上々だったことから先日からようやく販売を開始されました。

鋼をいろいろと試してみて、切れ味は問題ないのに顕微鏡でみるとちょっと組織が気にいらないと
ボツになった試作鉋がかなりあるとのことです・・・すごい。

この鉋が完成するまでの碓氷さんの苦労もずっとリアルタイムで見ているので、
本と同様こちらも満足のいく鉋ができたようなのでよかったです。




今回 3人の削りの名手が揃ったことから、碓氷さんの自宅で急遽削り比べとなりました。

最初はご自分で台入れして調整もされた上條先生から。



その後に、杉村棟梁。



小川棟梁も。



名人の競演というすごい光景でした。

3人の感想は、千寿翁と萬寿翁は甲乙つけがたいほどの切れ味で
ほとんど違いがわからないくらいに切れるとの事でした。

この材料では強いていうとサンドビック鋼(炭素鋼)の萬寿翁の方が艶がでているような気がするけど、
他の材料ではまた違った切れ味がでるかもしれないとのことでした。

(以上が2009年9月25日の記事です。)

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2016年4月現在すでに入手困難な「晩年夫婦鉋(千寿翁・萬寿翁)寸八」ですが、
委託で1組お預かりしています。

発売当初に買われた大工さんが事情があって手放される鉋です。

「梨屋木工さんの台仕込みです。
9分仕込みなのでご自分で直してからお使いください。
桐箱は多少汚れがあり、刃も少しサビがありますがご了承ください。」










ご希望の方は「越後の大工刃物・大工道具」の「委託販売」から
価格をお問い合わせください。
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