<白山中居神社 はくさんちゅうきょじんじゃ>
白山中居神社の主祭神である
イザナギ・イザナミの両神が絶縁したのは、
あの世とこの世とをつなぐ「黄泉平坂」でした。
その際、二神の境界に置かれたといわれる千引岩は、
現在白山中居神社の参道の坂の上にあり、
「俗世」と「神域」を分けるとともに、
「現世」と「黄泉の国」との境を示しています。
「白」が黄泉の国を意味するとすれば、
白雲たなびく白山中居神社という場所は、
まさに「あの世」の入り口なのでしょう。
白い玉砂利に囲まれた古い磐座を眺めながら、
やがて訪れるであろう石徹白の厳しい冬を想像し、
この地に「白」が集まる理由について、
つらつらと思いを馳せてしまいました。