たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

狩猟・農耕・製鉄

2019-06-11 09:01:53 | 鉄の神々2

<国立民族学博物館>

 

一見、無関係のようにも思える

「狩猟」「農耕」「製鉄」という文化ですが、

各地に残る祭祀儀礼やお祭りの類などを見ておりますと、

そのどれもが密接に結びつき、

古代の日本を形作っていたことがわかります。

 

例えば、お祭りの日の朝、まず山に狩猟に出かけて獣を狩り、

途中で藤づるを採取してクワに巻き付け、

里に戻り獲物をさばいて血を田に蒔く……といった具合に、

「狩猟」「農耕」「製鉄」の神々が混然一体となり、

人々の暮らしに根付いていた様子が伺えるのですね。

 

そして当時、主に豊穣を祈る対象となっていたのが、

米ではなく「粟」などの雑穀類だったことを考えると、

焼き畑農業が盛んだった時代には、

鉄の神々が日本を席巻し始めていたのでしょう。

 

「粟」や「焼き畑農業」という言葉を聞くと、

焼き畑農業王国である阿波国と、

粟を日本に持ち込んだとされる忌部氏が思い浮かびます。

インドや東南アジアのあたりでは、

鹿や猪ではなく「鶏(忌部氏のシンボル)」を

神々に献上するケースもあったそうですし、

「狩猟」「農耕」「製鉄」と「鹿」「猪」「鶏」との間には、

いったいどんな「因縁」があったのか興味が尽きないところです。

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