<大湯ストーンサークル>
ストーンサークルの名でも知られる
「環状列石(かんじょうれっせき)」は、
数メートルから数十メートルほどの石を、
円形に配置して作られた古代の遺構です。
一般的に、ストーンサークルは
「墓地」という説が有力ですが、
種類によっては石の下に墓が作られているものと、
作られていないものの二種類が存在することから、
すべてが「お墓」かどうかは一概に断言できないのだとか……。
200基を越える「お墓」が発見された、
こちらの大湯のストーンサークルに関しても、
「共同墓地」ではないかとの説が有力視されているものの、
はっきりとした目的はわかっていないようです。
ちなみに、ストーンサークルに相当する遺構は、
日本のみならず世界各地で見つかっており、
巨石を門の形に組み上げたイギリスの
ストーンヘンジなどはその筆頭だといえるでしょう。
また、以前記事にした徳島周辺の石柱文化に関しても、
ある意味「立石(りっせき)遺跡」の一種と考えられますし、
それらの土着的な風習を含めれば、
すでに縄文時代にはかなりの広範囲で、
「石文化」が日本を席巻していたことになりますね。