たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

陽鬼と陰鬼

2015-11-24 11:25:03 | 歴史・神話・旅・風景

<鞍馬山 くらまやま>

 

古来より鬼の力を抑えるためには、

同じ鬼の力が必要だといわれてきました。

貴船大神に仕えていたのは、

「童子」を名乗る鬼の首領ですが、

童子(子ども)は神に近い存在とされ、

日本に古くから伝わる民話の中でも、

鬼退治をするのはほとんどが童子です。

 

貴船川を挟んで対岸にある鞍馬山は、

悪しき人間や魑魅魍魎を寄せ集める

異種の鬼・魔王尊が鎮まるといわれる場所。

貴船の鬼(童子)を「陽の鬼」とするなら、

鞍馬の魔王尊はさしずめ「陰の鬼」です。

 

天皇とのせめぎ合いが始まる以前から、

この地では貴船の陽鬼(童子)と、

鞍馬の陰鬼(魔王尊)との

せめぎ合いが続いているのでしょう。

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