***** 災害備忘録 No.10 *****
◆ 自分の家や会社の状況が気になる ◆
中古車や自動車の修理などに
携わる知人から聞いた話ですが、
台風が襲来する前に冠水被害を見越して、
低地にある店舗から高台の親せきの家に、
「商品(車)」をすべて移動させていたそうです。
そのおかげで、会社の損害はさほどひどくは
なかったものの、自分の愛車だけが水没して
使いものにならなくなってしまったのだとか……。
何でも、一度は本人も高台へ避難したにも関わらず、
「どうしても会社の様子が気になり」
豪雨の中、自らの車を走らせていたら、
「水没地帯」に突入してしまったとのこと。
親せきの人の「絶対に行かないほうが良い」
という制止を振り切り、「すぐに戻るから」
と車を出して数十分後、決壊・氾濫した
川の近くで身動きが取れなくなり、
結局親せきの家に救助を求めたと話しておりました。
台風が過ぎ去るたびに
「川や田んぼの様子などを見に出かけて」
命を落とす人が散見されますが、
「行きたい」「見たい」という感情を抑える
自制心も緊急時には必要なのでしょう。
幸いその知人は無事だったものの、
ひとりの身勝手な行動が、救助に向かう
人々をも危険にさらす可能性が高いのですね。