たびたび神社

ライターあかりの神社ブログ

恐ろしい神様

2019-08-12 09:50:13 | 鉄の神々2

<粟鹿神社 あわがじんじゃ>

 

『播磨国風土記』に記載される

阿和賀山(あわかやま)という山は、

現在の粟鹿山(粟鹿神社)を指し、

伊和大神の妹である阿和加比売命が

住んでいたという伝承が残っています。

(風土記内では阿和賀山は宍粟郡の条に記載)。

古くは、朝来市も播磨国の管轄だったそうですし、

仮に伊和大神の縁者が粟鹿山を管理していたとすれば、

この一帯にはアメノヒボコの勢力が

及ばなかった可能性もあるのでしょう。

 

粟鹿神社のご祭神である

天美佐利命(あめのみさりのみこと)は、

伊和大神と同神ともされる大国主神の子で、

また、朝来市のあたりが、但馬国、丹波国、

播磨国が接する国境であることを考えると、

出石のアメノヒボコを包囲するかのように、

伊和大神の一族が取り囲んでいたのかもしれません。

 

ちなみに、粟鹿神社のほど近くにある、

生野銀山で有名な朝来市生野という場所は、

その昔は「死野」と呼ばれるほど、

人が住むには適さない荒地だったのだとか……。

なぜかというと、その昔ここには恐ろしい神様がいて、

「行き来する人間の半分を殺してしまった」からだと聞きました。

この記事についてブログを書く
« 粟鹿神社 | トップ | 行路妨害神 »