<神倉神社 かみくらじんじゃ>
神倉神社という場所は、
もともと「古代の祭祀場」だったといわれています。
近隣の花の窟(はなのいわや)神社などと同様に、
巨石を依り代として神事を行っていたのでしょう。
神倉神社、そして花の窟に共通しているのは、
依り代である巨石の近くに たくさんの
「白石」が敷き詰められていることで、
花の窟の元宮ともされる産田神社などでも、
このような白石の庭を見ることができます。
一説によりますと、神倉神社のご神体である
ゴトビキ(ヒキガエル)岩の形状は女性器を象徴し、
敷かれた白石は「産卵」をあらわしているのだとか。
また熊野では、浜の白石を神社に奉納する習しがあり、
その習慣が伊勢のお白石行事などにも、
影響を与えているという話もあります。
ちなみに「白石を置く」という風習は、
南方(ポリネシア)から伝えられたものだそう。
熊野地方の神社には、「南の海の匂い」
「黒潮の香り」がそこかしこに漂っているのです。